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「いだてん」ベルリンオリンピックを好きになれないまーちゃん、ハリマヤ足袋の快挙に歓喜する四三35話

       
他方、田畑は東京開催決定を喜んだのもつかの間、釈然としないものを胸に抱くことになる。それというのも決定直後、会場から出てきたIOC会長のラトゥール(ヤッペ・クラース)に感謝を伝えたところ、耳元で「ヒトラーに御礼を言いなさい」とささやかれたからだ。田畑はここで、朝日新聞社の元同僚の河野一郎(桐谷健太)が以前、ヒトラー(劇中では実際の記録映像が使われたほか、ダニエル・シュースターが演じていた)は日本と同盟を結ぶため、ラトゥールに圧力をかけて東京支持を要求したのではないかと話していたのを思い出す。

肝心のオリンピックも、初めて聖火リレーが実施されたり、開会式に合わせて飛行船が飛ばされたり、絢爛豪華ではあるが、ナチスのプロパガンダ色の強いものとなった。スタジアムにはハーケンクロイツの旗がはためき、選手村でも(日本選手団は特別待遇でほかの国とは別に宿舎を与えられていた)、あちこちで「ハイル・ヒトラー」の掛け声が聞かれた。若い選手たちが何かにつけてそれを口にするので、田畑はついに怒り出す。さらには、通訳を務めるユダヤ人のヤーコブ(サンディー海)までもが、ナチスの軍人が来るたび「ハイル・ヒトラー」と声をあげた。ナチスは政権をとってまもなくユダヤ人の迫害を始めていたが、オリンピック開催にあたって国際世論を刺激しないため、迫害の手をゆるめていた。ただ、それはあくまでオリンピック会期中にかぎってであり、その後、ユダヤ人たちがどのような道をたどるかと思うと、ヤーコブの行動が哀れに思えてしまう。

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「「いだてん」ベルリンオリンピックを好きになれないまーちゃん、ハリマヤ足袋の快挙に歓喜する四三35話」の みんなの反応 5
  • 匿名さん 通報

    >ヨーロッパ各国の選手団に対して、シベリア鉄道の運賃の割引や遠征費の補助も約束する。  ここまでしたのかと、驚きました。

    3
  • 匿名さん 通報

    >前畑は「私は好きになる。いまは好きじゃないけど、金メダルとったら好きになると思う」と力強く宣言するのだった  いよいよ、前畑がんばれですね。

    3
  • 匿名さん 通報

    >マラソンも生放送だったのは最初だけで、あとは朝から放送されたことは、「いだてん」で描かれていたとおりである。   今考えると、かえって不親切に感じる。

    3
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