NGナシのA.B.C-Zが新たに「地上波でできないようなことに挑戦」テレ東・小野Pに訊く<後編>
テレビ東京・小野裕之プロデューサー

プロデューサーが語るA.B.C-Zの個性<インタビュー後編>

NGなしのジャニーズアイドル、A.B.C-Zのメンバー全員が出演する体験型バラエティー番組『ABChanZOO』(テレビ東京)。番組のプロデューサーを務めるテレビ東京の小野裕之氏のインタビュー後編。なにやらA.B.C-Zに新たな展開があるようです!

【インタビュー前編】A.B.C-Zが体を張り続ける『ABChanZOO』テレビ東京・小野裕之プロデューサーに訊く

やっぱりバラエティーは面白い

――体を張った企画も多い『ABChanZOO』。直近だとパルクールに挑戦した回「移動の芸術“パルクール”をクールに決めろ!」(2020年3月7日OA)が印象的でした。
最初は「えー! こんなのできないよ」とこぼしたり、実際に足が届かなかったり足が痛かったりと心が折れかけていました。でも、途中から目の色がぱっと変わって、最後は本当にやってのける、ドラマティックな展開でした。途中、スタッフさんが何かスイッチを入れるようなことを仕掛けられたのでしょうか?


小野:意図的ではないんですけど、メンバー全員、負けたくないという気持ちがけっこう強いので、なるべく5人が競い合えるような感じにしています。パルクールもそうなんですけど、数字や時間でお互いを競わせたほうが、みんな頑張れるっていうか、面白くなる。だから、たとえば料理だったら、はっしー(橋本良亮)が料理が得意で、塚田(僚一)くんも料理が得意っていう、じゃあどっちがホントに得意なの? っていうのをやらせると双方が頑張る、っていうのはあるかもしれないです。

――それもある意味、自発的にスイッチがパンッと入っていくような感じなんですね。

小野:そうですね。こっちから無理矢理、やる気出してくれって言っても、たぶんもうそういう年でもないし、本人が自発的に本気にならないとダメだなっていうのは、番組作りのなかでも意識はしていますね。

――企画を立てる時や撮影中で、苦労した点や気を付けている点はありますか?

小野:企画が決まるのがけっこうギリギリなんですよ。だから、どの企画が苦労するというよりは、毎回ギリギリで企画を決めていくっていうのが大変です。同じような企画をやる番組だったらいいんですけど、毎回、全然違うことをやっているので。考えれば考えるほど、前もやったなーとか。
新しいことを考えるっていうのはやっぱり常に大変かもしれないです。

――これまでの撮影で、メンバーのみなさんの「ここがカッコいいな」など、男の小野さんでも惚れるようなシーンはありましたか?

小野:この番組では、みんな基本的にバラエティのモードになっているので、あまりカッコいいっていうシーンはないんですよ。面白いなーと思うことはありますが(笑)。けどやっぱり、普段カッコいい姿を見せている彼らだからこそ、この番組では、カッコいい以外の5人を見せたいなと思ってやっています。

――今までで、最高に面白いなと思ったシーンはどんなところでしょうか。

小野:毎回違う企画をやっているので、それぞれにありますね。「やっぱりバラエティーって面白いなー」って思いますし。強いて挙げるなら、サウナの回(2020年3月14日OAの「検証!サウナに入れば謎かけもととのうのか!?」)。企画としても好きですし、メンバー全員が裸で汗かいている感じは画的にも面白かったなと思います。本当はもっとああいうのをやりたいんですけど、今この時期だとなかなかできなくて……。

新番組『A.B.C-Zの1000本ノック』配信スタート!

――「Paravi」(パラビ)で新番組『A.B.C-Zの1000本ノック』が始まりました。具体的にどんな番組になるのでしょうか。

小野:「地上波でできないぐらいの大変なことに挑戦する」というテーマで考えています。
まず最初の企画として、奥多摩にボロボロの古民家があるんですけど、それを別荘として利用できるようにリノベーションします。

――それはまた大がかりな……(笑)。

小野:ガチでやります(笑)。予算は1ヶ月で1人あたり1万円。お金がないなかで、地元の方達に協力していただきながら、リノベーションしていきます。先日1回目のロケをしたんですが、とにかくボロボロで、トイレもなければ、水もやっと出るくらい。そこに泊まり込みで撮影するんですけど、そんな状況のなか、どうやって生活できんのか!? っていう。

本来だったら、古民家では撮影だけして、泊まるのは別の場所っていう作り方をすることが多いんですけど、この番組においては、ガチで古民家に泊まってもらうっていう。

――それは、全員参加ですか?

小野:5人全員だとスケジュール的に厳しいので、スケジュールが空いている人をどんどん奥多摩に派遣していくっていう。2泊3日になることもあると思います。

――かなり過酷ですね。事務所から「これはNG」と言われることはないのでしょうか?

小野:基本的に事務所さんからは、A.B.C-Zに関してはNGを出さないって言われてるんですよ。
だからこっちも好き勝手にやっているんですけど……さすがに少しは気を遣っていますよ?(笑) ただ、これは無理だろうなっていうことでも、お願いしたら、意外とオッケーが出たりするので。今回の奥多摩も、さすがにボロボロの家に泊まらせるってどうなの? と思ったんですけど、「ぜひお願いします」みたいな感じでした。

――メンバーの反応はどうでしたか?

小野:やる気を出してくれていますね。さらには、どうせやるんだったらガチでやりたい、みたいな。後輩ジャニーズには絶対負けたくないって(笑)。

――新しい一面がまた見られそうで楽しみです。

小野:そうですね、いろいろと企画は考えていきたいなと思っています。まずは古民家のリノベーションを一つの軸として、プラスでいろいろ、どんどんやっていこうかなと。

――ひとつのゴールといいますか、ここまでだったら古民家は卒業、みたいなこともまだ見えていない感じでしょうか?

小野:何があるのかもわからないので、まだゴールは考えていないですね。古民家を作るのと同時に、地元の方との交流を重ねて、テレビではあまり見ないような、メンバーの素の部分を見せられたらなと思っています。

――どんな展開になるか、スタッフも予想がつかない。

小野:たとえば、メンバー2人とディレクター1人の3人で泊まるとして、そうすると、スタッフとの距離も近くなると思うんです。
そうなったときに普段見ることができない画が撮れたりするんじゃないかと。たとえば、喧嘩が始まるとか(笑)。ディレクターも好き勝手言うじゃないですか。それに対して、プロデューサーもいないし、マネージャーもいないなかで。

――最低限の人員での撮影に。

小野:たぶん、そのほうがいいかなと思っていて。普通はマネージャーさんがいたり、プロデューサーがいたりして、メンバーは守られているんですけど、それがないとどうなるかっていうところも、テレビでは見せられない部分かなと思っています。隠し撮りじゃないですけど、定点カメラがあって、ディレクターのカメラがあって。そこではなにが繰り広げられるのか、みたいな。

NGナシのA.B.C-Zが新たに「地上波でできないようなことに挑戦」テレ東・小野Pに訊く<後編>

これからも過酷なことに挑戦し続けたい

――ところで、これまで視聴者やファンの方から、お叱りだったり、クレームが入るようなことはないのでしょうか? メンバーをいじりすぎだとか、ちょっとかわいそうだとか……。

小野:それはあまりないですね。ファンの方も『ABChanZOO』にはメンバーを甘やかさないでほしいっていう期待がある気がするんですよね。逆に、鋭い指摘とかもあったりして。
僕らもびっくりするぐらい、ここはこういうふうな見せ方のほうがよかった、みたいな投稿があったりして。

――すごい!

小野:それは参考にさせてもらっています。ファンの方は僕たち以上に、メンバーの個性だったり見せ方を知っているのかもしれないですよね。僕らは一緒に仕事しすぎて、客観的に見れない部分もあったりするので。

――では最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

小野:いつも『ABChanZOO』を観ていただいてありがとうございます。今後も、ずっと体を張り続けるような企画を僕らはやっていきたいと思っています。それはでも、いじめているわけではないので(笑)、温かい目で見ていただければなと思います。過酷なことにはなるべく挑戦していきたいんです、っていうことはお伝えしたいですね。

――ありがとうございます。これから冬を迎えますが、またロケが過酷になりそうな感じですね。

小野:そうですね、いつになるかわからないけど、早く通常のロケに戻したいですね。


初の冠番組スタートから早8年目。いまなお変わらず体を張り続けるアイドルA.B.C-Zが「Paravi」に登場。ライフラインすら整わない環境でどんな姿をみせてくれるのか。さらに追い込むNGナシのアイドルの挑戦が続く。

番組情報

■テレビ東京ほか
『ABChanZOO』
毎週土曜日深夜1時20分
番組サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/abchanzoo/
NGナシのA.B.C-Zが新たに「地上波でできないようなことに挑戦」テレ東・小野Pに訊く<後編>

■Paravi
『A.B.C-Zの1000本ノック』
11月21日(土)朝8時より独占配信スタート(※隔週土曜配信予定)
詳細:https://www.paravi.jp/title/63563
NGナシのA.B.C-Zが新たに「地上波でできないようなことに挑戦」テレ東・小野Pに訊く<後編>

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Writer

柚月裕実

Web編集/ライター。ジャニヲタ。アイドルがサングラスを外しただけでも泣く涙腺ゆるめな30代。主にKAT-TUNとNEWSですが、もはや事務所担。

関連サイト
@hiromin2013
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