沖縄県名護市辺野古沖で小型船2隻が転覆し、研修旅行中の同志社国際高校(京都府)の女子生徒ら2人が死亡した事故発生から2カ月。22日、大きな動きがあった。
問題の船は移設に反対する市民団体「ヘリ基地反対協議会」が運航していた。県民投票などを無視し、移設を強行する自民党政権にとって目障りなのは周知の事実だ。松本洋平文科相は22日の会見で「事前の計画や当日の対応、安全管理、教育活動の状況などの面で著しく不適切だった」と高校側の落ち度をあげつらっていたが、額面通りには受け取り難い。
■「政治的中立性」とは?
「船舶の安全管理と教育内容は区別して考えるべきで、政治問題化することは望ましくない」(中道改革連合の小川代表)、「教育現場が萎縮しないようにする必要がある」(公明党の西田幹事長)などの懸念の声が上がるのはもっともだ。元文科官僚の寺脇研氏は言う。
「抗議船乗船を平和学習の選択肢とすることは、政治的中立性に反しません。ただ、大臣が会見で指摘したように、牧師でもある死亡した船長が研修旅行の開会式で抗議活動について説明したのは問題だった。参加した全生徒に強制的に聞かせた形になる。しかし、文科省による指導は慎重になされるべきです。
そうでなくても松本大臣は、ダブル不倫を告発された問題大臣。続投させた高市首相に「仕事で返してほしい」とスゴまれた経緯がある。内閣支持率は高水準でも、自民は主要な首長選で黒星続き。移設が争点の沖縄県知事選(8月27日告示、9月13日投開票)を12年ぶりに制せば大金星となる。反対する「オール沖縄」の支えで3選を目指す玉城デニー知事と、自民が推す前那覇市副市長の古謝玄太氏の事実上の一騎打ちだ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏もこう言う。
「『辺野古反対=悪』『反対派=玉城陣営』の構図に持ち込み、打撃を与えたい政権側の意図が透けて見える。一方、ヘリ基地反対協議会の構成団体に共産党支部も含まれることから、田村委員長が今月上旬、改めて『おわび』を口にした。知事選が迫る中、ケジメをつけたい意図がにじむ。与野党とも選挙をにらんでいるのは隠しようがない」
問題の本質は──。
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