前進を続けるバンドが到達した“出口”に待っていたものとは A...の画像はこちら >>

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5月4日、“Ave Mujica LIVE TOUR 2026「Exitus」”の東京公演がZepp Haneda (TOKYO)で開催された。
ブシロードのメディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』(バンドリ!)の一角を担うリアルバンド・Ave Mujica。

彼女たちが4月よりスタートさせた福岡、大阪、愛知、東京、台北を回る今回のライブツアー。本稿ではその東京公演の様子を、6月19、20日にSGC HALL ARIAKEで開催される“-FINAL-”公演と、8月8、9日に國立體育大學綜合體育館(林口體育館)で開催される台北公演に先駆けて、セットリストと共にレポートする。

TEXT BY 成松 哲
PHOTOGRAPHY BY ハタサトシ

超満員のZepp Haneda (TOKYO)を震わす盤石のパフォーマンス

もはや触れるまでもない気もするが、この日も会場は当然フルハウスだった。開場の最中、『BanG Dream!』ファン、通称・バンドリーマーであふれかえる1階エリア。そこにバンドリーマーがさらに集い、オールスタンディングエリアは文字どおり立錐の余地のない様相を呈していた。

定刻、そんなZepp Haneda (TOKYO)に登場したドロリス(Gt.&Vo. / CV:佐々木李子)、モーティス(Gt. / CV:渡瀬結月)、ティモリス(Ba. / CV:岡田夢以)、アモーリス(Dr. / 米澤茜)、オブリビオニス(Key. / 高尾奏音)は、まずはご挨拶とばかりに「Mas?uerade Rhapsody Re?uest」を投下。オブリビオニスのメロウでジェントルなピアノと、ドロリスのセンチメンタルな歌声にどよめいたフロアは、そのまま曲がタイトでハイスピードなユニゾンリフへとスライドするや爆発。アモーリスの繰り出すブラストビートに「ハイ!ハイ!」とのコールが巻き起こり、2コーラス後のブリッジではドロリス、モーティス、そしてステージ奥手の定位置から最前線へと歩を進めてきたティモリスがブレイクダウンを繰り出すや、バンドリーマーたちは今度は凶暴極まりない重低音にヘッドバンギングで呼応していた。

続けてバンドはシンコペーションしまくるティモリス&アモーリスのリズム、オブリビオニスの不穏なピアノとモーティスの“The ハードロックギター”といった風情のリフとがドロリスのピーキーで切実な歌声を支える「Sophie」と、ゴシッキーなムード漂うオブリビオニスのオルガンとピアノが鳴り響き、2階バルコニーエリアを文字どおり“揺らした”超重低音が唸る「Crucifix X」を連投。その「Crucifix X」のアウトロをブレイクすると、ピンスポットを浴びたドロリスが「…ようこそ。Ave Mujicaの世界へ」と一言。これを合図にバンドはセルフタイトルナンバー「Ave Mujica」をドロップ。四拍子とワルツを大胆に往復するリズムに乗ってオブリビオニスとドロリスが熱くバトルを繰り広げ、また楽器隊とドロリスが細かくコーラスの掛け合いを展開するテクニカルなアレンジで、会場のボルテージをこの日最初のピークへと押し上げた。

重心をうしろに置いたヘビーなリズムの「素晴らしき世界 でも どこにもない場所」からはAve Mujicaのディスコグラフィの分厚さを見せつける展開に。この曲の後、オリジナルバージョンにインプロビゼーションを織り交ぜたオブリビオニスの超長尺ピアノソロから始まったヘビーメタルスウィング「Symbol II : Air」でZepp Haneda (TOKYO)がダンスフロアに。……かと思えば、直後の「Imprisoned XII」では一転、得物をアコースティックギターに持ち替えたドロリスが、愛する誰かに対するどこか危うい感情をブライトかつ優しく歌い上げるというパフォーマンスでZepp Haneda (TOKYO)を一種の緊張感で包み込む。そしてさらに「八芒星ダンス」では、またもバンドはその表情を180度変えてみせる。アコースティックギターを降ろしたドロリスは、ティモリスとアモーリスの強靱なビートに乗せて高速リリックを繰り出しながらもハードにダンス。時にハイキックを繰り出し、また時にはステージ狭しと側転を披露してフロアを大いに盛り上げた。

圧倒的練度のライブバンドの姿という“出口”

圧倒的練度のライブバンドの姿という“出口”

ライブ中盤戦以降のAve Mujicaは、今度はバンドとしての練度とエンタテイナーぶりを存分に見せつける。

アモーリスの、圧倒的な手数を誇りながらも時には立ち上がりながらキックを踏んでハンドクラップを煽るサービス精神溢れるドラムソロと、そのエンディングでのドロリスの「ドラムス、アモーリス!」の声からなだれ込んだ「黒のバースデイ」では由緒正しきヘビーメタルバンド然とした盤石のプレイを叩きつけ、続く「Symbol IV : Earth」ではグルーヴ感あふれるフレーズを繰り出すティモリスとアモーリス、流麗なピアノを奏でるオブリビオニス、的確な高速ピッキングでコードをストロークするモーティス、そして幻想的なフレーズをタッピングしながらセンチメントをたたえた歌声を響かせるドロリスのマッチングの妙でバンドリーマーをロックする。

そして「Symbol IV : Earth」に負けず劣らぬティモリス&アモーリスのグルーヴィーなビートと、時に荘厳で時にキャッチーな緩急自在のコーラスワーク、ドラマチックな平歌とラブリーなスキャットを自在に歌い上げるドロリスのボーカリゼーションで魅せる「Choir `S’ Choir」では、モーティスとオブリビオニスがステージ最前でバンドリーマーたちを挑発。さらにミディアムチューン「神さま、バカ」では、正義の所在やなにかと闘う意義に惑う等身大の自身のありようをヴァイオレントなアレンジに乗せてセンチメンタルに歌い上げるAve Mujicaオリジナルというほかないプレイでフロアを魅了すると、彼女たちは爽快でドライブ感あふれる「DIVINE」、ドロリス&モーティスが息の合ったツインリードを奏でる正統派ハードロックナンバー「`S/’ The Way」を一気に畳みかけた。

さらにライブ最終盤は大ネタの連発だ。ティモリスのダーティでハードなベースラインと、ハンドマイクを手にしたドロリスのヒップホップも想起させるリズミカルなボーカルが混ざり合うダンスチューン「顔」と、ポップなメロディラインとオーソドックスなアレンジが光るヘヴィメタルチューン「KiLLKiSS」で、それまでも十分にアガりまくっていたフロアのボルテージをさらなる最高潮へと押し上げた5人は、ラストナンバーに「Symbol I : △」をセレクト。

自身のコンセプトを体現するゴシックメタルナンバーにしてライブアンセムでバンドリーマーたちの割れんばかりの歓声と高らかな「Wow Wow」のシンガロングを集めてライブを締め括った。

その後ステージが暗転し、ドロリス、モーティス、ティモリス、アモーリスがステージをあとにすると、キーボードセット付近にピンスポットライトが点灯。そこに照らされたオブリビオニスがバレエのレヴェランスよろしく客席に最敬礼すると、ステージの両端からカーテンが閉じられ、文字どおりこの日の公演の幕も下ろされた。

この日のセットリストに並んだのは「ヘビーメタル」を起点に四方に延長線を引いた先にあるバリエーション豊かな楽曲群。そして彼女たちはそれら様々なヘビーメタルナンバーを、プレイヤーそれぞれの抜群のテクニックと、圧巻のバンドアンサンブルで自在に乗りこなし、その一挙一動でバンドリーマーたちをこれまた自由自在にエンタテインしまくっていた。

今回のツアータイトル「Exitus」は「結果」「出口」を意味するラテン語。ツアー東京公演の終演という”出口”を迎えたそこにあったのは、Ave Mujicaという名の、圧倒的練度のライブバンドの姿という”結果”だった。来たる6月18、19日の“Ave Mujica LIVE TOUR 2026「Exitus」-FINAL-”公演の先にはきっとさらに磨き上げられた“結果”が待っているはず。今から期待したい。

“Ave Mujica LIVE TOUR 2026「Exitus」”東京公演
2026年5月4日(月・祝)東京・Zepp Haneda (TOKYO)

<セットリスト>
M01. Mas?uerade Rhapsody Re?uest
M02. Sophie
M03. Crucifix X
M04. Ave Mujica
M05, 素晴らしき世界 でも どこにもない場所
M06. Symbol II : Air
M07. Imprisoned XII
M08. 八芒星ダンス
M09. 黒のバースデイ
M10. Symbol IV : Earth
M11. Choir ‘S’ Choir
M12. 神さま、バカ
M13. DIVINE
M14. ‘S/’ The Way
M15. 顔
M16. KiLLKiSS
M17. Symbol I : △

(C)BanG Dream! Project

●ツアー情報

Ave Mujica LIVE TOUR 2026「Exitus」

2026年
04/17(金)福岡・Zepp Fukuoka(終了)
04/26(日)大阪・Zepp Namba(終了)
05/01(金)愛知・Zepp Nagoya(終了)
05/04(月・祝)東京・Zepp Haneda (TOKYO)(終了)
06/19(金)東京・SGC HALL ARIAKE DAY1
06/20(土)東京・SGC HALL ARIAKE DAY2
08/08(土)台北・國立體育大學綜合體育館(林口體育館) DAY1
08/09(日)台北・國立體育大學綜合體育館(林口體育館) DAY2

●リリース情報

Ave Mujica Best Album『Ave Música』

6月17日(水)リリース
数量限定生産特装盤・Blu-ray付生産限定盤には、昨年12月に開催されたAve Mujica 6th LIVE「Ulterius Procedere」東京公演の映像が収録。

Ave Mujica『Completeness』【完全生産限定盤/アナログ盤】

5月20日(水)リリース
Ave Mujica 1st Album『Completeness』の発売1周年を記念し、アナログ盤が完全生産限定LP2枚組(重量盤)としてリリース。

●関連リンク

バンドリ!公式サイト
https://bang-dream.com/

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