2026年5月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレ(DW)の中国語版サイトは、ドイツで保護申請を却下された元ロシア軍中国籍志願兵の徐暁仁(シュー・シャオレン)氏が、中国送還後に厳罰に処される懸念が高まっていると報じた。

記事は、「マカロン」というコードネームを持つ徐氏が昨年3月、著名な調査報道記者の柴静(チャイ・ジン)氏のインタビューに応じ、外国人傭兵(ようへい)としての前線での経験を語るとともに、ロシアによる侵略を公然と批判し、同胞に参戦しないよう警告したことを紹介。

このインタビューがYouTubeで340万回以上再生されたことを伝えた。

そして、徐氏がその後ロシアを脱出しドイツへ至り、難民申請を行ったものの、ドイツ連邦移民難民局(BAMF)がこのほど「根拠なし」として却下し、異議申し立てが認められなければ判決から7日以内に中国へ強制送還される可能性があることを紹介した。

記事は、ドイツ当局が送還後の危険性は低いと判断している一方で、中国法に詳しい米ジョージタウン大学アジア法センター主任のトーマス・E・ケロッグ氏がドイツ政府に対し徐氏の保護申請をより慎重に審査するよう求めたことを伝えた。

また、中国社会を長年取材してきたジャーナリストのイアン・ジョンソン氏が、徐氏は柴氏を通じて政権批判を行ったことで中国当局の重大な関心を招いており、投獄はほぼ確実だと警告したことにも言及している。

記事は、徐氏の中国国内の親族がすでに当局から嫌がらせを受けていると徐氏自身が訴えていることを紹介。柴氏のインタビューを通じて徐氏と知り合った台湾人元ウクライナ軍兵士の潘文揚(パン・ウェンヤン)氏がBAMFに証言を申し出たものの、BAMFから何の連絡もないと明かしたことを伝えた。

そして、潘氏がSNSに親ウクライナ的な投稿をしただけで中国当局に拘束され、釈放後にウクライナ軍に加わって戦死した彭陳亮(ポン・チェンリャン)氏の例を挙げ、徐氏が中国に送還されればさらに深刻な事態になると警告していることを伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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