2026年5月5日、中国メディアの澎湃新聞は日本銀行の金融政策決定会合の結果や中東情勢と日本経済の現状を総合的に分析する記事を掲載した。

記事は初めに、日本銀行が4月に2日間にわたる金融政策決定会合の結果、委員3人が引き上げを主張したにもかかわらず、政策金利を0.75%に据え置くことを決定したことや、26年度のインフレ見通しを大幅に上方修正し、コア消費者物価指数(CPI)の上昇率予想を従来の1.9%から2.8%へ引き上げたこと、国内総生産(GDP)成長率見通しを1.0%から0.5%へと下方修正したことに言及し、「こうした動きについて、日本のインフレ上昇と成長鈍化は長年蓄積されてきた構造的欠陥の表れだ」と指摘した。

次に記事は、「エネルギーの対外依存度の高さ」「持続可能性を欠く財政状況」「低迷する成長力」の3点について言及した。エネルギー依存度の高さについては、「経済産業省が4月に公開したデータによると、中東産原油の依存度は95.2%に達している。中東情勢の悪化により、原油価格の急騰とエネルギー輸送の断絶という二つの打撃に直面した日本は、家庭から産業まで社会全体のコストが押し上げられ、製造業は交易条件の悪化で重い負担を背負うことになった」と述べた。

「持続可能性を欠く財政状況」と「低迷する成長力」については「高齢化社会に伴う社会保障負担の増大などへの対応のため、日本政府の債務残高はGDP比で約240%にまで膨張している。26年度予算122兆3000億円の約4分の1は国債の新規発行で賄う必要があり、既存債務の返済に充てる国債費だけで31兆3000億円になる。日銀がインフレに対抗するため利上げ局面に入れば、巨額債務の利払い負担は幾何級数的に増大し、財政を大きく圧迫することになる。また、一部の大企業では賃上げが進むものの、中小企業では余力が乏しく、全体的に賃金の伸びが物価上昇に追いついていない。購買力の低下で個人消費が抑制され、内需主導の成長を困難にし、景気回復の基盤は脆弱だ」と述べた上で、「特定の危機をきっかけに、外部からのエネルギーショック、内在する巨額債務、成長力の低迷という三つの構造的弱点が結びつきながら増幅されることで、日本経済の脆弱性は悪循環を強めている」と指摘した。

記事は最後に、中東情勢の悪化による原油価格高騰が日本のインフレを押し上げたことや、現在の日本にとって利上げが政府や企業の債務負担を増大させ、企業投資の抑制につながるため、25年度まで4年連続で増加している企業の倒産件数がさらに増える可能性があること、日本経済の脆弱(ぜいじゃく)性を示す一端として長期金利の指標となる10年物国債利回りが一時、数年来の高水準を記録し、国債価格が下落したことなどに言及し、「中東の地政学的危機が継続的に影響を及ぼす中、日本経済が抱える従来からの脆弱性は金融市場、実体経済、政策余地の相互作用によって増幅され、より顕在化している」と論じた。(翻訳・編集/原邦之)

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