2026年10月14日、中国メディア・紅星新聞は、米ワイオミング大学の中国人大学院生が、同僚に毒物を盛った疑いで逮捕されたと報じた。

記事によると、逮捕されたのは同大学で微生物学を研究するワン・アイリー容疑者(32)。

王容疑者が折り合いの悪かった同僚の飲み水に毒物を混入した疑いが持たれており、事情聴取後に国外逃亡を企て、6日にロサンゼルス国際空港から中国へ戻ろうとしたところを逮捕され、13日時点でも勾留されているという。

記事は、2人を指導する微生物学のマーク・ゴメルスキー教授の話として、ベトナム出身の被害者が8月に著名な学会に参加した直後から、極度の疲労や不眠など原因不明の症状に見舞われたと紹介。小型コーヒーメーカーで入れた茶に妙な味がしたため、水を検査したところ発がん性物質であるアクリルアミドが検出されたと伝えた。

また、被害者と大学警察が2人の共用オフィスに監視カメラを設置したところ、9月27日にワン容疑者が被害者の机をあさる姿が映り、10月1日にも被害者のノートを写真に撮る様子や、自分のカップの液体で被害者のマグカップをすすぐ様子が撮影されていたと報じている。

記事によると、ワン容疑者は昨年、アクリルアミドをネット通販で購入したとみられる。アクリルアミドは高用量で急性毒性を示す物質で、微生物学研究にも使われるが、ワン容疑者は5日の大学警察による事情聴取で「何年もアクリルアミドを使っていない」と述べていたようだ。

記事は、2人が不仲で研究分野も異なり、大学側はワン容疑者が被害者の机をあさる正当な理由はないとみていると紹介。被害者が細菌を使ってRNAを人の細胞に送り込む方法を開発し、有望ながん治療法として連邦政府の助成を受けていたことに触れ、「学位論文審査に通らなかったワン容疑者が同僚の成功に嫉妬するようになった」とゴメルスキー教授が明かしたことを伝えた。

また、被害者は現在も集中力の低下や左手の感覚喪失などに苦しんでいるとし、ゴメルスキー教授が「アクリルアミドは中和できない神経毒で、神経細胞内にとどまり、最終的に神経細胞を死滅させる。完全に回復できるかは分からない」と語ったことを紹介した。

記事は、ワン容疑者がワイオミング州で加重暴行罪で訴追されており、最高で禁錮10年と罰金1万ドル(約158万円)が科される可能性があると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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