持続可能なワインづくりに挑む仏「アルベール・ビショー」 理念共鳴のメルシャン、船上で試飲イベント
「特別な日には船上でワインを開けることも」。タラ財団のロマン・トルブレCEO
 今年から「自然のめぐみを、幸せにかえてゆく。」との企業パーパスを設定した、ワイン大手のメルシャン。地球に対してポジティブなインパクトをもたらす事業経営を進める方針を掲げている。


 持続可能なワインづくりを目指す同社では、仏ブルゴーニュで環境に配慮した生産を手がける「アルベール・ビショー」の理念に共鳴。長年にわたるパートナーシップを通じて、日本でのブランド認知向上と販売拡大に取り組んでいる。

 同ブランドが支援する仏タラ・オセアン財団の科学調査帆船「タラ号」が、フランスから3か月半の航海を経てこのほど8年ぶりに日本に寄港。4月14日には日の出桟橋(東京都港区)に停泊中の船上で、メディア向けのワインテイスティングイベントが実施された。

「今回はアジアのサンゴの研究のため、1年半の調査を行っている。タラ号はこれまで22年にわたって環境や海洋に関する探究を続けており、多くの日本の研究機関による協力も得てきた」。財団のロマン・トルブレCEOが説明する。

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「特別な日には船上でワインを開けることも」。タラ財団のロマン・トルブレCEO 

 「アルベール・ビショーとのパートナー関係は約5年になる。畑の土は海の水と違って動くことはないが、海でいつも感じている気候変動の影響は、ワインづくりにも共通する課題だと思う」。

 ブルゴーニュの南北を網羅する各主要産地に6つのドメーヌ(生産者)を抱え、100ha以上のブドウ畑を所有する有数のメゾンであるアルベール・ビショー。6代目当主のアルベリック・ビショー氏は、有機栽培への転換や新たな市場への適応など、革新への果敢な挑戦を続ける。
経営に参画する以前には、カナダ極北や南極などで数々の探検にも参加してきたという。

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8年ぶりに寄港したタラ号
8年ぶりに寄港したタラ号 ワイン産地にも大きな影響を与える地球温暖化は、海と陸に共通する課題。海洋と陸上生態系の保護を共通の目標に掲げるタラ財団を支援する傍ら、21年にはアルベリック氏が自らタラ号に乗船。南大西洋から南極へと向かい、前例のないミッションに取り組んだ。

 70年代からから続くメルシャンとの取引関係は、すでに45年以上に及ぶ。

 「サステナブル認証『B Corp』の取得を目指す当社としても、自分たちと同じ志を持ったワイナリーとの取引が大事。今後も同じ意志でワイン文化を広げていきたい」。メルシャンでアルベール・ビショーを担当する、マーケティング部の浅山閑氏が語る。

 この日は5品の試飲を提供。なかでも「ブルゴーニュ・コート・ドール シャルドネ セクレ・ド・オセアン2024」(日本では非売品)は“海を旅したワイン”。昨年1月から約3か月にわたり、貨物帆船の甲板に樽ごと固定され仏サン・マロ港~米ニューヨークを往復した。海流や海況の変化、海水の飛沫にさらされることによるワインへの影響を研究するのが目的だという。


 同品では、回収された海洋プラスチックをリサイクルした栓をコルクの代わりに使用。軽量ボトルや100%リサイクル可能なラベルを採用するなど、パッケージでも環境保護への強いコミットメントを示している。

 柑橘類の繊細なアロマに、海を渡る間に加わったミネラル感やかすかな塩味がアクセントとなり、絶妙なバランスの味わいが印象的なワインに仕上がっていた。

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