◆SATO presents 高校野球女子選抜―イチロー選抜 KOBE CHIBEN(31日・バンテリンドーム)
先発を任された阿部さくら(3年)=神戸弘陵=が、松井秀喜氏から空振り三振を奪い、2回無失点と好投した。「初回は緊張してあまり覚えてないけど、大きな舞台でプレーできて、いい経験ができた」と振り返った。
初回、1番・イチロー氏を2球で追い込むと、カウント2―2から117キロの直球で二ゴロに仕留めた。2番・松井稼頭央氏には中前打を許したが、3番・松坂大輔氏をフルカウントから遊ゴロに。2死一塁では、4番・松井秀喜氏を2ストライクから116キロの直球で空振り三振を奪い、元メジャーリーガーらを抑えた。「狙ったコースに投げられた。自信のあるストレートで三振を取れてよかったです。90点です」と胸を張った。
阿部は、今春のセンバツ決勝で完投勝利し、神戸弘陵を3連覇に導いたエース。松井氏が「アウトコースぎりぎりの、消える魔球でした」とたたえれば、イチロー氏も「打席が終わって、今まで一番いい投手とベンチで伝えた。女子高生の壁として速い真っすぐを投げられないけど、1球目で越えるかもと驚きました」と評価した。阿部は「すごくうれしいです。女子野球をもっと盛り上げていけるような投手になりたいです」と笑顔を見せた。