◆ラグザス presents 第32回 WBSC U―18 野球ワールドカップ ▽1次ラウンド 日本4―1イタリア(5日・沖縄セルラー那覇)
第32回U―18W杯が開幕。世界一連覇を目指す高校日本代表はイタリアとの初戦に4―1で白星発進した。
琉球の風に吹かれ、森下が那覇のマウンドで躍動した。この日最速143キロのストレートを軸に、スライダーやカーブも織り交ぜ、2回1死からは5者連続Kと奪三振ショーが止まらない。5回1/3を4安打1失点、8K。制球力が際立ち、無四死球で開幕投手の重責を果たした。
「気持ちで負けないように。自分の投球でいい流れを持ってこようと思っていました」。史上初のナイター開幕となった今夏の甲子園開幕戦・小松大谷戦では、毎回13K&無四死球で完投勝利。
遠い親戚には23年の前回大会で高校侍の正ショートとして世界一の原動力となり、MVPに輝いた緒方漣(横浜―国学院大2年)がいる。8月31日、大学侍との壮行試合では初めて会い、記念写真を撮った。「頑張れよ」と激励され、気合がみなぎった。ほとばしる闘志を白球に込め、力投した。
この夏、阪神外野手と同姓同名で注目を浴びた。憧れは藤川球児監督の現役時代のような火の玉ストレート。「自分の力でも世界に通用すると分かった」。日の丸を背負い力投する姿は、170センチの身長よりも大きく見えた。(加藤 弘士)