◆ラグザス presents 第32回 WBSC U―18 野球ワールドカップ ▽1次ラウンド 日本3-0キューバ(7日・沖縄セルラー那覇)
高校日本代表はキューバを3―0で下し、開幕3連勝で1次ラウンド突破に大きく前進した。「5番・二塁」でスタメン出場した奥村凌大(りょうた)内野手(横浜3年)が4打数2安打1打点と活躍するなど、中軸の横浜トリオが機能。
打順が何番でも、やるべきことは変わらない。3回、敵失で1点を先制し、さらに無死三塁。奥村凌はバットを短く持ち、浮いたカーブを鋭く振り抜いた。打球は中前に転がる。2点目だ。3番・為永皓(ひかる)、4番・阿部葉太と横浜トリオが並ぶ中軸。横浜では1番打者だったが、5番の重責を見事に果たした。
「今まで3年間やり続けてきたメンバーなので、安心感はある。横浜の3人が並んでいるのは、すごくいいことなのかなと」。
俊足巧打と状況判断に優れた守備が売りの名手。小倉全由監督(68)は木製バットへの対応に加え「しつこさとうまさがある」とクリーンアップの一角を託す。奥村凌も「バットを少しでも短く持って、ミートに徹しています」と打撃スタイルは不変。打席に入る前はベンチやネクストでタイミングを取り、国際大会特有の動く球に適応している。
愛知・瀬戸市出身。2学年上の緒方漣内野手(国学院大)に憧れ、横浜の門をたたいた。8月31日、大学日本代表との壮行試合でヒットを放つと「ナイスバッティング。世界一を取れよ」と激励された。緒方は23年の前回大会で世界一に貢献し、MVPに輝いた。「緒方さんを超えることを意識したい」と夢を描いた。
この日は横浜の新チームが初の公式戦に臨み、浅野に大勝発進した。
◆奥村 凌大(おくむら・りょうた)2007年12月10日、愛知・瀬戸市出身。17歳。效範小1年時に「效範少年野球クラブ」で野球を始め、南山中では瀬戸リトルシニアでプレー。横浜では「1番・二塁」として昨秋の明治神宮大会V、今春センバツV、今夏の甲子園8強に貢献。好きな選手は門脇誠(巨人)。169センチ、76キロ。右投左打。