◆JERAセ・リーグ ヤクルト―巨人(19日・神宮)

 ヤクルトのドラフト4位・増居翔太投手(25)=トヨタ自動車=が19日、巨人戦(神宮)でプロ初先発。本拠地初登板で5回75球を投げて2安打1失点4Kと好投し、プロ初勝利の権利を得て降板した。

 初回にマウンドに上がる際には神宮に初めて登場曲が流れた。注目のチョイスは「さまよえる蒼い弾丸」だった。1番・佐々木から3球で見逃し三振を奪うなど3者凡退の立ち上がりを見せた。2回は3試合連発中の4番・ダルベック、5番・キャベッジから連続三振。4回には無死一、三塁から泉口の中犠飛で先制を許したが、その後のピンチをしのいで流れを渡さなかった。その裏にオスナの2号3ランでチームが逆転すると、5回。増居は先頭・増田に左翼線二塁打を浴びながら、後続を冷静に封じた。

 B’zの大ファンとしても知られる左腕。登場曲についてはB’zの曲を選ぶとしながら「(当日までの)楽しみにしておきたい」と曲名までは明かしてこなかった。ただ、1月の入寮時には「あまりに有名どころすぎると10何年の愛が伝わらなくて、ちょっとどうかなと思うところがあるので、渋いところでいこうかと思っています。それこそ、24年の紅白(歌合戦)とかで(新規の方の)知名度というか、認知度が上がったところで、あまりに有名曲すぎて“紅白新規”と思われるのはちょっと悔しいので。そういう意味でも、ある程度コアなところいきたいなと思います」と話していた。

 B’zの沼にハマったのは小学5年生の頃。当時、テレビ朝日系列で放送されていた世界水泳のCMで流れていた「Ultra Soul」に心を奪われた。現在は「=LOVE」(推しは野口衣織)との“二刀流”だが、もちろん心の真ん中にはあるのは「B’z」。帽子からは自慢の襟足がなびくが、稲葉浩志を意識したヘアスタイルだ。個性を貫き、「選手として覚えてもらうことは一番」と笑った。

 ちなみに、子どもの頃はG党でもあった。小笠原道大アレックス・ラミレス、李承ヨプ(イ・スンヨプ)ら長距離砲が好きだった。今月12日にはその巨人相手に東京Dでプロ初登板。初先発も巨人戦になったことは運命のイタズラかもしれない。彦根東高(滋賀)で甲子園に出場し、慶大を経て入社したトヨタ自動車では日本一に輝いた24年の社会人野球日本選手権でMVP。エリート街道を進んできた背番号43が大学時代に慣れ親しんだ神宮で躍動した。

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