◆第86回皐月賞・G1(4月19日、中山競馬場・芝2000メートル、良)

 第86回皐月賞は19日、中山競馬場の芝2000メートルで行われ、1番人気のロブチェンがコースレコードで逃げ切りV。昨年のホープフルSに続くG1・2勝目を挙げた。

松山弘平騎手(36)=栗東・フリー=は、桜花賞のスターアニスに続くクラシック連勝。日本人騎手では、1993年武豊以来33年ぶりの同一年の桜&皐月賞勝利となった。フォルテアンジェロまでの上位5頭が日本ダービー(5月31日、東京)への優先出走権を獲得した。

 大混戦と評されたクラシック1冠目は、ロブチェンの強さが際立つ一戦となった。コースレコードを0秒1短縮する1分56秒5が表示されたターフビジョン。松山は右手人さし指を高々と上げ、スターアニスで制した12日の桜花賞と同じ光景が広がった。「そんなに感覚的には速くなかったのですが、レコード。改めて強かったなと思います」。レース後には右後肢の落鉄が判明。想像以上の内容に驚きを隠せない様子だった。

 速い馬が勝つと言われる皐月賞―。ホープフルS覇者は、異次元のスピードで最後まで先頭を譲らなかった。

「スタートが良かったですし、リズム良く、気持ちを大事に運びたいと思っていました。逃げることは想定していなかったですが、馬の並びを見て、この形なら」。鞍上はスタートを決めると周囲の出方を冷静に見ながらハナへ。前半5ハロン58秒9を刻み、一度は2着リアライズシリウスに先頭を譲りそうになったが、中山の坂でも脚いろは力強く、上がり3ハロンは34秒2。逃げ馬にこの脚を使われては後続はお手上げ。08年キャプテントゥーレ以来となる逃げ切りを3/4馬身差で完遂させた。

 日本人騎手の桜花賞に続く皐月賞制覇は93年武豊以来、33年ぶりの快挙。2週連続Vの松山は「先週も1番人気だったので人気に応えられて良かった。自分が初めて勝ったG1が17年の皐月賞(アルアイン)。2着もあって悔しい思いをしたこともありますが、牡馬1冠目で毎回、力が入ります。すごくうれしいです」。G1初勝利と節目のG1・10勝目を同じ舞台で達成。

喜びをかみ締めた。

 杉山晴調教師は牡馬でクラシック初制覇。「松山騎手のリズムがすごくいいので全権委任。前走の敗戦を糧にした勝利でホッとした。東京にいい状態で送り出したい」。足早にジョバンニでクイーンエリザベス2世Cに挑む香港へ旅立った指揮官は、日本ダービーでの2冠を見据えた。競馬の祭典でも、その強さを見せつける。(浅子 祐貴)

 ロブチェン 父ワールドプレミア、母ソングライティング(父ジャイアンツコーズウェイ)。栗東・杉山晴紀厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算4戦3勝。総獲得賞金は3億1321万6000円。

主な勝ち鞍はホープフルS・G1(25年)。馬主はフォレストレーシング。

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