J1清水に今季から加入したDF日高華杜(22)とMF大畑凜生(22)は、ともに法大卒ルーキー。それに加えて、清水入社2年目となるフロントスタッフ井出結夏さん(23)=法大卒=にインタビューを行った。

(取材・構成=伊藤 明日香)

 ―プロ4か月、実感は

 大畑凜生(以下大)「自分のグッズを持ってくれている人を見て、プロになったと感じます。多くのサポーターの応援や、いい選手、スタッフに恵まれて、清水に加入してよかったと思っています。京都戦でミスした時にも励ましの言葉をもらいました。そういう悔しい思いも、しっかり成長につなげていきたいです」

 日高華杜(以下日)「ここでやっていくことに精いっぱいですが、小さい頃からの目標だったサッカー選手になれた充実感を感じています。1年目として試合に出させてもらっていることに感謝して、がむしゃらにやっていきたいです」

 ―井出さんの業務は

 井出結夏さん(以下井)「私は育成部に所属しています。アカデミーのウェアの管理やお金の管理、広報や事務作業を中心に行っています」

 ―大学時代は

 井「連盟と法大サッカー部に所属していて、試合運営を中心に活動していました」

 大「大学の試合運営は学生主体で行っていて、法大は部員数もそこまで多くなかったので、1年生の頃から関わっていました。その際に井出さんと一緒に活動したこともありました」

 井「日常的な関わりはそこまで多くなかったのですが、試合運営でボールパーソンやスコア記録、チケット販売などを日高選手、大畑選手と一緒に行ったこともありました」

 大「運営に携わったことで、今の環境は当たり前ではないと気付かされました。(井出さんについて)人を動かすというのはお願いしたり割り振ったりすることなので、自分にはなかなかできないこと。サッカーとは違う部分ですが、みんなで協力して作り上げていく力がすごいと感じています」

 ―大学では主将と副主将、互いの印象は

 日「主将をやっていた頃に支えてもらいました。同じチームに入ることになっても、負けたくないという気持ちはあります。裏表がなくて明るいキャラクター。ピッチ内でもプレーについて言い合うこともありました。

その後はきちんと話して、和解しあったり、2年間同じ部屋だったので、いろんなコミュニケーションを取ってきました。(同部屋で感じたことは)自分よりもしっかりしていますね」

 大「大学1年生の頃から日高が先頭に立っていろんなことをやってきてくれていたので、主将をやる存在だと自分も含めて同期はみんな思っていました。言いにくいことも言える性格で、誰に対してもフラットに判断できるところがすごいと思います。普段は落ち着いていますが、楽しいと人が変わったように、楽しみますね。スマブラ(ゲームの大乱闘スマッシュブラザーズ)をやっている時は隣の部屋まで声が聞こえるくらいです」

 ―エスパルスに加入、入社を決めた経緯は

 日「大学2年の時に初めてキャンプに参加させてもらって、3年の時にオファーをいただきました。そのタイミングで他のチームからも練習参加の話はありましたが、練習に参加した時にファンの熱さやチームの雰囲気の良さを感じました。エスパルスからオファーをいただいたら絶対に行こうと強く決めていました」

 大「一番最初に声をかけてくれたクラブでした。自分があまり試合に出ていなかった3年生の夏に声をかけていただきました。練習参加した時のチームの雰囲気もよくて、自分が一番成長できるクラブだと感じましたし、このクラブのエンブレムを背負ってプレーしたいという気持ちで決断しました」

 井「親戚に清水が好きな人がいて、試合にも連れて行ってもらい、サッカーを身近に感じていました。サッカーに携わる仕事がしたいと思い、高校は静岡学園に通いました。マネジャーなどはやっていなかったのですが、静学にいたことが将来につながると考えていました。入社前に、1年間インターンをしていて、平日は週2日、ホームゲームにも関わってきました。

(大学は東京ですが)新幹線で通っていました。そうした経験を経て、ご縁があって入社することになりました」

 ―今後の目標は

 日「海外でプレーしたいですし、日本代表に入ることも小さい頃からの目標です。そこを目指して活躍していきたいです」

 大「今はまだ力不足ですが、いずれは清水の顔になりたい。スタッツでも常に上位に入るような、絶対的な存在になりたいです」

 井「試合運営の部分にもより関わっていきたいですし、育成部としてはエスパルスアカデミーにいてよかったと思ってもらえるような仕事をしていきたいです」

 【取材後記】 4月に入り、テレビでは「新卒の初任給事情」が話題となる。清水のルーキー2人に“初任給”の使い道を聞いた。日高は「すごく仲のいい兄がいるので、両親と兄にプレゼントを買いました」と笑顔。両親には兄と一緒に財布を贈り、兄には服を選んだという。一方、大畑は堅実な一面をのぞかせた。「自分は節約家。ケガでいつサッカーができなくなるか分からないですし、プロ1年目は大きなお金が入って浮つきがち。そこは自分の中で使う額を決めています」。寮生活を送る中で、後輩を食事に連れていくこともあるという。

ピッチ上では見えない“素顔”。お金の使い方にも、それぞれの人間性がにじんでいた。

 ◆日高華杜(ひだか・はると)2003年12月11日、熊本市生まれ。22歳。帯山西小では、ブレイズ熊本ジュニア、帯山中ではブレイズ熊本ジュニアユースでプレー。大津高、法大を経て、今季清水に加入。176センチ、71キロ。

 ◆大畑凜生(おおはた・りんせい)2003年11月23日、埼玉・上尾市生まれ。22歳。上尾西小では、MalvaFC、上尾西中では大宮西カリオカFCでプレー。矢板中央高、法大を経て、今季清水に加入。177センチ、75キロ。

 ◆井出結夏(いで・ゆいか)2002年7月17日、静岡・富士市生まれ。23歳。静岡学園高を経て、法大に進学。卒業後に清水エスパルスに入社。

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