◆JERAセ・リーグ 巨人4―3DeNA(16日・東京ドーム)

 神経を研ぎ澄ませ、高梨は腕を振った。「やるかやられるか。

抑えるしかない」。同点の7回2死二、三塁。フルカウントから筒香を空振り三振に仕留めると左拳を握り、感情のままにほえた。直後に打線が勝ち越しに成功し、24年9月15日の中日戦(東京D)以来、608日ぶりの白星。「久しぶりに勝ちがついた。タイミングも含めてよかった」。今月、右座骨部の故障から1軍に復帰したばかり。スタンドで観戦していた両親にこの上ないプレゼントを届けた。

 リリーフ陣の踏ん張りが5連勝を呼び込んだ。先発・ウィットリーが5回3失点で降板。6回から赤星、田中瑛、高梨、大勢、最後は守護神マルティネスが締める無失点リレーで勝利をつかみ取った。

 マルティネスは「ブルペンというのは家族みたいなもの」と語る。

気になる“家族構成”について、自分の立ち位置は「若い投手がたくさんいるので、お父さんまではいかないけど、おじくらいかな」と笑い「ベテランの中川さん、高梨さんがお父さん」とした。赤星、船迫、田和ら若手も和やかな雰囲気に溶け込み、先輩の姿を追う。「自分がやりたいように動いている」と語った田中瑛は自らを「猫」と表現したが、仲間に助言することも惜しまない。それぞれが自立し、自分らしくいられるブルペン。いざという時には一致団結できる家族のような結束力こそが、好投の秘訣(ひけつ)になっている。

 この5連勝中はのべ22人がリリーフ。失点したのは13日の広島戦(福井)の2だけと抜群の安定感を誇る。チーム49ホールドはリーグ最多だ。「いい投手がたくさんいる。そこにどうやってつなぐか、それだけです」と高梨。鉄壁のリリーフファミリーがチームを支えている。(北村 優衣)

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