◆第87回オークス・G1(5月24日、東京競馬場・芝2400メートル)

 憧れの存在に近づきたい。多くの名牝を手がけてきた高野調教師だが、最強の牝馬といえば松田国英厩舎の助手時代に携わったダイワスカーレット。

07年の2冠牝馬だ。「あの馬の底知れぬ能力は肌で感じるものがあった。ああいう馬を出したい思いはあります」と憧れを抱き続けている。

 芯が強く、能力も高く、屈強な栗毛の馬体。懐かしい最強馬の姿は、自然とスターアニスに重なる。「似てますね。柔らかそうにも見えない、カチッとした感じ。胴が薄くて、前の肩回りとかお尻は十分な筋肉量を蓄えた上で、首の長さも十分あります」。未勝利勝ち直後の昨夏、牧場でスカーレットの名前を持ち出した時は、まだ笑われていたという。

 女王として迎える樫の舞台。スカーレットはレース3日前の発熱で回避し、3冠牝馬への道が閉ざされた。「私より松田国さんや担当の方が思うところはあったと思いますけどね」。

ゲートインの瞬間まで細心の注意を払い、忘れものを取りにいく。

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