東都大学野球春季リーグ戦最終週第2日▽国学院大6―1青学大(20日・神宮)

 国学院大が22年秋以来、7季ぶり5度目の優勝を果たした。史上初の7連覇を狙う青学大との直接対決で2連勝。

全チームから勝ち点を挙げる完全Vを達成した。「新・国学院」をスローガンに掲げ強化した打線が5回に爆発。石野蓮授(れんじゅ)左翼手(3年)の満塁弾などで6点を挙げ勝負を決めた。この一発で、チームのシーズン最多本塁打記録は「21」に伸びた。国学院大は、5年ぶり2度目の全日本大学選手権(6月8~14日、神宮・東京D=報知新聞社後援)出場も決めた。

 あっという間にマウンド付近に歓喜の輪が出来上がった。国学院大の選手たちは、体をぶつけ合って3年分の思いを爆発させた。優勝回数にちなんで5度宙を舞った鳥山泰孝監督(50)が思いを明かした。「この3年間、強い青山学院でした。何とか止めようと必死になってやってきて達成できたことに安堵(あんど)しています」

 豪快な一発が、この試合でも飛び出した。5回に2点を先取し、なお1死満塁。石野蓮が青学大の2番手・盛田智矢が投じた150キロの直球を振り抜くと、打球は左中間スタンド中段へ一直線に飛んでいった。

「打った瞬間に入ったという感覚でした」。今季5本目のアーチで優勝を決定づけ、笑顔を見せた。

 4年生を筆頭に23年以降に入学した選手は、青学大の優勝シーンしか見ていない。「新・国学院」を旗印に変化を求めたチームは、2月に鳥山監督が提案した「打撃練習前の約15分間の素振りの最後に全力で20本のスイング」という新たなメニューに全員で毎日取り組んできた。

 「全力スイングは振る力がつくのもそうですが、フォームが乱れやすいので集中力が必要なんです」と赤堀颯主将。リーグ戦のさなか、本塁打の量産について問われた指揮官は「たまたまではなくストーリーがある。必然の流れだと思います」と繰り返した。

 従来の記録を4本上回る21発を振り返り、赤堀主将は言った。「神宮には根本的に(打者にとって)いい風が吹いている。それが神風になったのは『新・国学院』ということで新しいことに挑戦し、愚直に目の前のことに取り組んできたからだと捉えています」

 自分たちが紡いできたストーリーを信じ、見事なまでの革命を起こしてみせた。表彰式後の記念撮影。赤堀主将の音頭で発した「新・国学院!」のかけ声が、暮れなずむ神宮の空に響き渡った。

(浜木 俊介)

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