日本ダービー追い切り(27日・美浦トレセン)

 クラシック2冠目の第93回日本ダービーの追い切りが27日、東西トレセンで行われた。美浦・Wコースで皐月賞2着のリアライズシリウスが鋭い伸び脚を発揮し、動き1位の「G」評価を獲得した。

28日に枠順が確定する。

 馬上から引き揚げてきた津村は「無事に終わって良かった」と万感の思いを込めつぶやいた。皐月賞2着のリアライズシリウスは、美浦・Wコースを単走で馬なりの最終追い切り。外ラチ沿いを6ハロン84秒1―11秒3で駆け抜けた。前走時528キロの雄大な馬体を伸び伸びと使いながらも、実に軽やかなフットワーク。見た目よりも時計が出ているのは高い能力の証しだ。鞍上は「気持ち良く走れていたし、間違いなくいい状態です」と確かな手応えをかみしめるように振り返った。

 皐月賞は当週も併せ馬を行ったが、今回は共同通信杯の時と同じ単走での最終デモ。手塚久調教師は「先週、津村君の感触で『少しピリピリしてきた』とのことだったので、うまくコンタクトが取れるように」と意図を説明した。そのメンタル面も「先週よりピリピリするところが少なかった。少し(気が)抜けたのかな」と鞍上は高評価。肉体と精神のバランスは完璧にかみ合っている。

 40歳の津村はこれが4度目のダービー。これまでの最高着順は初騎乗だった20年ビターエンダーの10着と、壁にはね返されてきた。「乗るのに17年かかったので…。それまでは雲の上のレース。到底ダービージョッキーになれるとは思っていませんでした」と競馬の祭典への強い憧れを隠さない。

 今回はデビューから手綱を執る有力馬での出走。夢は、現実になりつつある。「やっぱり出るだけじゃダメだと思っているなかで、こういう馬に巡り合えました。先生も厩務員さんも僕もシリウスも、勝つために最善の準備をしてきた。やることはないくらいまできました」。そのまなざしは、表彰台の頂点をしっかりと見据えていた。(角田 晨)

編集部おすすめ