◆第174回天皇賞・秋・G1(11月1日、東京競馬場・芝2000メートル)

 高いレベルでもまれたことで、着実にパワーアップを果たした。昨年の覇者マスカレードボール(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎、父ドゥラメンテ)が、海外経験を経てより成長した姿で史上4頭目の連覇に挑む。

 ここまで美浦・Wコースで3本の追い切りを消化。レースまでに2本だった1年前と比べて、負荷のかかるコース追いを多く積めているのは成長の証しだ。手塚久調教師は「斤量が(昨年より2キロ)増えるから」と意図を説明。「時計も出せているし、体力は去年よりある」と納得の表情を浮かべた。その言葉通り、1週前追い切りでは自身最速となるラスト11秒0(6ハロン82秒4)をマークした。

 今年は4月に、香港のクイーンエリザベス2世Cでロマンチックウォリアーの2着と善戦。7月にはイギリスの最高峰・キングジョージ6世&クイーンエリザベスSにも挑戦した。7着という結果にトレーナーは「相手も強かったし、結果は冷静に受け止めないといけない」と前置きしながら、「今回は日本でやれるし、いい状態で臨めると思う。前は調教でも嫌々走っていたけど、イギリスの時から楽についていけるようになった。精神状態が良くなったね」とメンタル面の成長にも手応えを口にする。課題のゲートも「練習して素直に入るようになった」と進歩は著しい。

 4歳秋を迎えて“心技体”全てがピークを迎えようとしている。

国内復帰戦は、春の2冠馬である“同期”のクロワデュノールが待ち構える秋の盾。過去4戦して1勝3敗だが、直近の対決である昨年のジャパンCでは先着した。「全馬が並んでヨーイドンなら一番強いと思う。すごくいいですよ」と話す指揮官の瞳には、確かな自信が光っていた。

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