巨人からドラフト3位指名された横浜の池田聖摩(しょうま)内野手(18)が2日、横浜市内の同校で指名あいさつを受けた。4季連続で甲子園に出場した走攻守3拍子そろったエリート遊撃手。

中学時代は陸上の県大会で3冠を獲得した身体能力抜群の逸材だ。将来的な目標の一つに「長嶋茂雄賞」受賞を掲げ、松井秀喜新監督(52)の下でスタートを切る。

 人なつっこい笑顔を浮かべていた池田が口元をキリッと引き締めた。松井新監督の直筆サインが入ったパスについて問われた時だった。「ジャイアンツさんは歴史のある球団ですし、松井監督さんに代わってより重みを感じる。巨人のプライドがあるのでより頑張らなきゃいけない」。プロではゴールデン・グラブ賞、打率3割とともに「長嶋茂雄賞」を将来の目標に設定した。

 「走攻守で顕著な活躍」と定義されるビッグタイトルを目指すにふさわしい、超アスリートだ。中学時代は熊本北の陸上部監督を務める父・祐一さんの影響で野球と陸上の二刀流だった。熊本県大会では走り幅跳び、三段跳び、ジャベリックスロー(中学生版やり投げ)の3冠に輝き、全国大会にも出場。ジャベリックスローの75メートル73は今も、熊本県中学記録として残っている。「いろいろな経験をさせてもらって今がある」と遠投120メートルを誇る鉄砲肩の土台を築いてきた。

 名門・横浜では1年夏から遊撃の定位置をつかみ、25年春のセンバツVに貢献した。最速152キロの投手兼任だったが「まずはショートにこだわってやっていきたい」。吉川、泉口、浦田ら名手の背中を追いかける覚悟だ。

 ドラフト翌日の23日に松井監督の就任が決定。「『ジャイアンツのプライド』という言葉を言われた時に、これだなと思いました」と就任会見に胸を熱くした。数々のゴジラ伝説のうち星稜時代の「5打席連続敬遠」を印象に残るエピソードに挙げ「1打席敬遠でも珍しいことなのに、言葉に出せない。どうやったら遠くに飛ばせるか、打撃についてたくさん聞いてみたい」と目を輝かせた。

 横浜から支配下で直接、巨人に入団すれば担当スカウトの斉藤宜之氏以来、32年ぶりとなる。「日本を代表する選手もそうですけど、巨人を代表する選手になりたい」。すでに橙魂一色の大器が、スターへの階段を駆け上がる。(内田 拓希)

 ◆長嶋茂雄賞 多くのファンに愛され、感動を与え、プロ野球の発展に大きく貢献した長嶋茂雄さんの功績をたたえる目的で今季創設された。12球団の選手で走攻守に顕著な活躍をした野手が対象で「プレーにおいてファンを魅了するなど、日本プロ野球の文化的公共財として価値向上に貢献した選手」に与えられる。

 ◆池田 聖摩(いけだ・しょうま)

 ▼生まれとサイズ 2008年6月26日、熊本生まれ。18歳。176センチ、78キロ。右投左打。

 ▼球歴 小学1年から野球を始める。中学では熊本中央ボーイズでプレー。横浜では1年時からレギュラーをつかみ、2年春から4季連続甲子園に出場。

 ▼投打二刀流 横浜で遊撃兼投手を務めた。最速152キロの直球とスライダー、フォーク、カーブを操り、エースの織田を支えた。プロでは野手一本で「(未練は)全くないです」

 ▼幻の始球式 小学3~6年時は「ジャイアンツアカデミー」に所属し、小学6年時はソフトバンクジュニアでも活躍。ソフトバンクと巨人が対戦した「SMBC日本シリーズ2020」の第5戦(ペイペイD)で始球式を務める予定も、ソフトバンクが4連勝で日本一を決めて幻となった。

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