柱の森を通過する高速出口

 NEXCOが管理する道路の終点料金所を過ぎると、巨大なコンクリートの柱が林立しているところがあります。出口ランプを挟むように立っているため否が応でも目につき、その先の入口ランプを見ると、同じような太さの柱に橋桁が載っています。

なるほど、この柱は使われていない橋脚か――。

高速出口に「巨大な柱だけ」ニョキニョキ30年!? 「第三の東...の画像はこちら >>

 この光景が出現してから、かれこれ30年が経過しています。

 これは「新湘南バイパス」の終点、神奈川県の茅ヶ崎海岸ICで見られる光景です。新湘南バイパスは国道1号の有料バイパスとして、1995年12月に藤沢ICから茅ヶ崎海岸ICまでの9.6kmがつながりました。しかし、相模川を渡る手前に位置する茅ヶ崎海岸ICから、平塚市内、そして大磯町の西湘バイパス大磯ICまでの5.5kmは未開通区間となっています。

 現在、本線の橋桁は茅ヶ崎海岸ICでプツリと途切れています。その先は未供用の橋脚を使って出口ランプをまたぎ、海沿いの国道134号「湘南大橋」の北側に並行する形で相模川を渡り、平塚市内では134号の南側に沿う高架で大磯ICまでつなぐ計画となっています。有料道路となるためNEXCO中日本が国から事業を委託されています。

 茅ヶ崎海岸IC付近や平塚市内で用地が確保されている場所はあるものの、大きく進展する気配はありません。茅ヶ崎海岸IC付近は延伸にあたってゴルフ場を貫く線形となるほか、平塚市の国道134号沿いは大部分が砂防林に囲まれているため、工事の際には一部伐採が必要になると考えられます。

 用地取得率は2022年3月末で87%とされていますが、この数字は5年前から進展していません。取得難航の理由として、代替地の調整に時間がかかっているとされています。

 ただ30年のあいだに、新湘南バイパスを取り巻く環境は大きく変わりました。

機は熟している?

 2013年には、新湘南バイパスに茅ヶ崎JCTができて「圏央道」が接続。2015年に海老名JCTまで延伸したことで、新湘南バイパスは圏央道の一部として東名から藤沢・横浜方面への連絡を担うようになりました。

高速出口に「巨大な柱だけ」ニョキニョキ30年!? 「第三の東名」誕生のカギになる“未開通区間”塩漬け状態の理由は
2025年に茅ヶ崎海岸IC付近にできた道の駅湘南ちがさき(乗りものニュース編集部撮影)

 さらに現在、藤沢ICからの圏央道を首都高湾岸線や横浜横須賀道路、国道1号へとつなげる「横浜湘南道路」「横浜環状南線」の建設が進行しており、開通すれば東京方面への湾岸ルートが形成されます。

 茅ヶ崎海岸IC周辺でも、2018年には新湘南バイパスの線形を考慮した「柳島スポーツ公園」がIC隣接地に開設。その南側には2025年に道の駅「湘南ちがさき」がオープンして賑わいを見せています。

 さらに現在、伊豆から熱海、小田原方面を結ぶ新たな高規格道路「伊豆湘南道路」の構想が地元で具体化しつつあります。これが仮に西湘バイパスへつながると、静岡県から相模湾沿いに新湘南バイパス~圏央道~首都高湾岸線を経て東京方面へつなぐ「第三の東名」的なルートが、海老名南JCT止まりとなっている新東名よりも先に完成する可能性があります。

 伊豆湘南道路の具体化により、新湘南バイパスの未開通部が重要な役割を帯びてくるのは間違いありません。両者が軌を一にして状況が進展するか、注目されます。

【画像】これが「新湘南バイパスの未開通部」です(地図/写真)

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