中国メディアの参考消息によると、香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、「中国のグリーンエネルギー推進は、工場がエルニーニョ現象に抵抗するのに助力し、停電の可能性を低減させる」とする記事を掲載した。
記事はまず、「近年、夏の猛暑で電力需要がピークに達すると、中国南部広東省の製造業者は皆、電力不足が再び起こるのではないかという疑問を抱いている」とし、2021年と22年に中国の中小製造業者が電力不足に見舞われ、生産抑制や工場閉鎖を余儀なくされ、電子機器から金属まで幅広い分野のサプライチェーンが混乱したことを取り上げた。
その上で、「しかし、中国の主要な製造拠点であり国内最大級の電力消費地でもある広東省ではこの夏、強いエルニーニョ現象によってアジア全域で電力需要が増加する可能性が高いと警告される中、電力不足への懸念はほぼ解消されている」と伝えた。
記事によると、こうした懸念解消の背後には、前回の電力不足を受け、中国の電力システムが大きく変化したことがある。再生可能エネルギー発電容量は急増し、工業団地では屋上太陽光発電設備が急速に増設され、送電網事業者は地域間の電力供給量を増やし、地域ごとの電力不足に対応できるようになった。
広東省広州に拠点を置く太陽光発電・風力発電機器サプライヤーの幹部によると、同省のほか、江蘇省や浙江省、山東省といった主要な製造拠点では、ほとんどの工業団地が環境に配慮した工場建設の一環として、工場の屋上に分散型太陽光パネルを設置している。
中国の地域間電力バランス調整能力も強化されている。西部の新疆ウイグル自治区で発電された電力と南西部の水力発電による電力が東部沿海地域の電力需要地へ送電されるケースが増えており、地域的な電力不足が緩和されている。
国家エネルギー局によると、人工知能(AI)データセンターやクラウドコンピューティング、より広範なコンピューティングインフラが新たな電力需要を生み出している。深センを拠点とする半導体サプライチェーンの幹部によると、AIインフラをめぐる世界的な競争は激しいが、最終的には安定した電力供給を確保できるかどうかにかかっており、中国ではそれが明確な強みとなっている。アモイ大学中国エネルギー政策研究院の林伯強(リン・ボーチアン)院長は「中国の発電設備容量は十分に大きく、AI関連の消費など新たな需要源が従来の産業ユーザーを圧迫するリスクを軽減できる」と語る。(翻訳・編集/柳川)











