台湾メディアの中央社は11日、西側諸国のビザ審査厳格化で中国人留学生の帰国率が90%に達したとする記事を掲載した。
韓国の朝鮮日報や英エコノミストの報道として伝えたところによると、西側諸国によるビザ審査の厳格化と卒業後の就職におけるハードルの高さにより、中国では留学から帰国した人数が同年の留学のため出国する人数に占める割合が過去最高の94%に達した。
米シンクタンクの移民研究センター(CIS)によると、2025年5~8月に中国人に発給されたF-1ビザ(学生ビザ)は4万340件と直近7年の平均の半分にとどまった。米国は、最先端の科学技術分野を専攻する中国人学生に対する身元調査を強化し、卒業後の就職基準を引き上げている。
中国教育部によると、25年の中国人海外留学者数は約57万人で、19年比で13万人減り、16年の水準にまで縮小した。海外での学業を終えて同年に帰国した人は約54万人で、出国する留学者数に対する帰国者の割合は約94%に上った。
中国経済の減速は留学費用の大幅な上昇を招き、海外の学位がもたらす就職上のメリットを低下させている。
中国の教育企業、新東方のまとめによると、今年の中国人学生の1年間の海外留学にかかる費用の平均は60万5000元(約1391万5000円)で、23年比約20%増加した。一方で、海外での留学を終えて帰国した人の平均初任給は月額1万2800元(約29万4400円)で、国内の大学を卒業した人の平均初任給1万700元をわずか20%上回るにすぎない。
中国企業の海外の学位に対する見方も変化している。中国では、英国やオーストラリアなどの1年制修士課程は入学と卒業が容易だと考えられている。他方、北京大学と清華大学は世界大学ランキングで上位20に入り、特に中国の大学は近年、科学技術分野における研究競争力を向上させている。中国企業の間では、学生の実務経験や中国の組織文化への適応力を重視する傾向が強まっており、多くの場合、国内の大学を卒業した人を採用することを好む。海外の大学を卒業した人の公務員への応募を制限している地方自治体も多い。
海外留学はこれまで、就職やキャリアの成功における「プラスアルファの保証」と考えられていたが、今ではそれによって得られる競争上の強みは著しく低下している。(翻訳・編集/柳川)











