仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは22日、「カナダはどのようにして対米経済依存度を下げられるか」とする記事を掲載した。

記事によると、米国とカナダの貿易交渉は土壇場で決裂した。

米国は22日、1930年関税法第338条に基づき、約200億ドル(約3兆2000億円)相当のカナダから輸入する製品に対し、50%の追加関税を発動した。双方は、交渉決裂の責任を相手に転嫁した。米通商代表部(USTR)のグリア代表は、カナダ側の交渉担当者が土壇場で新たな要求を持ち出し、数日間にわたる協議の末に築かれた均衡を崩したと述べた一方、カナダのカーニー首相は、立場を変えたのは米国の方だと主張した。

記事がAFPの報道として伝えたところによると、カーニー氏は2025年3月の就任以来、対米依存度を下げるための戦略に注力してきた。米国は依然としてカナダにとって最も重要な貿易パートナーであり、対米輸出はカナダの輸出総額の約70%を占める。これに対し、6月の欧州連合(EU)向け輸出は全体の約4%を占めるにすぎない。カナダ製品の約80%は引き続き無関税で米国に輸入されるが、トランプ政権が過去にアルミニウム、自動車、鉄鋼などに課した関税はカナダに大きな打撃を与えた。カナダ経済は第1四半期に技術的な景気後退に陥ったが、カナダ中央銀行は経済が「改善の兆しを見せている」と述べている。

米国の最新の追加関税の対象はワイン、ホッケーのスティック、セメントなどに及び、その影響はカナダの対米輸出の約5%にとどまる。カナダ大手銀行のロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)は「カナダの経済成長を大きく変えることはないだろう」と予測している。しかし米国の関税措置の影響を受ける輸出品には、北米貿易協定である米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)によって保護されていた製品が含まれる。ラバル大学のリチャード・ウエレ教授(国際経済法)は「USMCAはこれまで一種の盾として機能してきた。

米国側がその隙間をこじ開けようとしている」と指摘する。

カーニー氏は米国との交渉決裂後に出した声明で「カナダは世界が求めるものを持っている」とし、「いかなる国にもわれわれの未来を決めさせることは許さない」と述べた。同氏は中国、インド、サウジアラビアを訪問し、カナダの海外経済関係を拡大するための協定締結を目指してきた。1月には中国とカナダへの電気自動車(EV)の輸入を規定する予備協定に署名し、トランプ政権の不興を買った。欧州との関係強化にも力を入れ、7月にはドイツのTKMS社を新型潜水艦の建造業者として選定した。この戦略は初歩的な成果が上がっている。カナダ外務省によると、2025年には米国以外の市場への輸出額が11%増加し、一時は33%に達した。これは40年以上ぶりの高水準となる。またカナダ各州間の貿易障壁を削減するための連邦法制定にも取り組んできた。ウエレ氏は「カナダ市場は活性化し、国内貿易が増加している」と語る。

カーニー氏はまた、モントリオールとバンクーバーの港湾拡張、重要鉱物資源を採掘するための新たな鉱山開発、アルバータ州から太平洋岸に至る石油パイプライン計画への支持も約束している。カナダは今後数年間でインフラ整備に1150億カナダドル(約13兆2250億円)、国防費に前例のない820億カナダドル(約9兆4300億円)を支出する計画だ。

(翻訳・編集/柳川)

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