2026年8月25日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、米トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らに対する制裁措置を発表したことで、日米関係が新たな外交的難局に直面していると報じた。

記事は、米政府がイスラエルやロシアの高官に対する逮捕状発布などを主導したとして、日本人として初めてICC所長を務める赤根氏およびセネガル出身の幹部職員を経済制裁の対象に指定したと紹介。

国連や欧州連合(EU)をはじめとする国際社会が米国の制裁を「司法の独立に対する重大な侵害」として一斉に非難したと伝えた。

そして、日本政府の対応に国内外の注目が集まる中で、高市早苗首相や外務省が「大変遺憾」「日米関係全体に悪影響を及ぼさないことが重要」との簡潔な表明にとどめたことを指摘。日本国内の世論や野党から「米国の不当な圧力に屈した弱腰外交だ」との猛烈な批判が巻き起こったとした。

また、24日には石破茂前首相や中谷元・元防衛相らが参加する超党派の「人権外交を超党派で考える議員連盟」が全体会議を開き、米国の制裁措置を「法の支配に対する重大な冒涜(ぼうとく)」として最も強い言葉で非難するとともに、制裁の即時撤回を米側に迫るよう日本政府に求める決議を採択したことを紹介している。

その上で、反発の高まりを受けて木原稔官房長官は記者会見で「赤根所長とはこれまでも緊密に意思疎通を図っており、必要な支援を確実に行う」と釈明したほか、高市首相も米国の制裁措置は「法の支配」を重んじる日本の基本方針と相容れないと改めて強調するなど、火消しに追われる事態となっていると伝えた。

記事は、日本がICCの設立以来、最大の資金拠出国として国際司法秩序の確立と「法の支配」を外交の柱に掲げてきた一方で、安全保障の根幹を米国との同盟関係に依存するという大きなジレンマを抱えていると指摘した。

そして、自国民が国際司法機関のトップとして職務を全うする中で同盟国から制裁を受けるという前代未聞の事態は、国際協調主義の旗手としての立場と対米追従姿勢との間の深い矛盾を浮き彫りにしたとし、日米関係および日本の多国間外交にとって極めて重い試練となっていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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