1970年代末から80年代初頭に生まれた一人っ子の親が相次ぎ80歳代に突入しています。家庭の介護能力の低下と介護サービス供給不足の矛盾が、北京市や上海市など高齢化が進む大都市でいち早く顕在化しています。
中国民政部が発表した公報によりますと、2025年末時点で全国の60歳以上の高齢者人口は3億2000万人となり、総人口の23%を占めました。人口構造の変化により、高齢者ケアは家庭の責任から社会的なサービス体系へと移行しつつあります。
中国の高齢化は規模が大きく、進行も急速です。統計によりますと、2016年から2025年までの10年間で年平均約1000万人の純増となりました。同時に地域間の不均衡も存在し、北京市、上海市、天津市などの超大都市の高齢化の速度と度合いは全国平均を大きく上回っています。2025年末時点で、上海市の戸籍人口に占める60歳以上の割合は約37.6%に達しました。
2030年から2035年にかけて、多くの一人っ子の親が集中して80歳の高齢期に入ります。親の介護ニーズが大幅に増加する一方で、一人っ子が費やせる労力、資金、時間には限りがあります。
家庭での対応能力の不足は、社会化・市場化された介護サービスへの需要を生み出しています。政府活動報告では、2030年までに介護施設における介護型ベッドの割合を現在の65%から73%へ引き上げ、生活困難な高齢者家庭のバリアフリー化改修のカバー率を現在の40%から80%以上に引き上げるべきだと提起しています。中国老齢事業発展基金会のデータによりますと、中国では介護職員が550万人不足しています。
関連機関の予測によりますと、2030年までに中国の60歳以上の高齢者人口は3億9000万人に達し、高齢化率は27.7%に上昇して、重度高齢化社会の段階に急速に近づく見込みです。復旦大学老齢研究院の呉玉韶副院長は、過去5年間に国レベルで打ち出された介護サービス関連政策は80件以上に上ると指摘し、今後の「第15次五カ年計画」期間が中国の高齢者ケア体制を形作る重要な時期になると述べています。(提供/CGTN Japanese)











