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「西郷どん」35話。小栗旬退場、鈴木亮平が鬼の西郷に変貌し、錦戸亮が哀しい眼をする

2018年9月23日 09時45分 ライター情報:木俣冬
大河ドラマ「西郷どん」(原作:林真理子 脚本:中園ミホ/毎週日曜 NHK 総合テレビ午後8時 BSプレミアム 午後6時) 
第35回「戦の鬼」9月16日(日)放送 演出:盆子原誠
西郷どん 完全版 第弐集 DVD ポニーキャニオン
10月17日発売

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さみしい、カステラ


慶応3年。大政奉還をした徳川慶喜(松田翔太)のねらいは我らがふりあげたこぶしを交わすことだと吉之助(鈴木亮平)は確信していた。

武をもって徳川をたたきつぶすと静かにでも強い決意に燃える吉之助に「いま戦したら、日本全土は火の海だ」と龍馬(小栗旬)は冷静に諭そうとする。

聞く耳もたない吉之助に、龍馬がそっと懐に手をやる。
何か物騒なものを取り出そうとしているのか・・・? と思わせて、一旦、タイトルバックが流れる。

「撃つか おいを」と警戒する吉之助に、龍馬が懐から取り出したのは、カステラだった。
半分に割って片方を差し出すが吉之助は受け取らない。
龍馬は飄々とカステラを頬張る。

一生懸命、場を和まそうとしたが、吉之助の決意は動かないと諦めて、立ち去る龍馬。
「おまんとは乗る船が違うようじゃ」
残ったカステラの片割れが哀しい。

かつて(第一話)、島津斉彬(渡辺謙)が少年・小吉(吉之助の幼名)にカステラをくれたことがあった。
その包み紙に書かれた言葉が少年の心を動かした。その頃の吉之助とはいまはもう違うということか。

龍馬が外に出ると民衆が「ええじゃないか」と歌い踊っている。
その喧騒の中に消えていく龍馬。やるせない。

龍馬、死す


京都、近江屋で中岡慎太郎(山口翔悟)と酒を酌み交わしながら戦をしないやり方を考えていたら、刺客に襲われてしまう。
刀を鏡代わりにして血まみれの額を見て「こりゃいかん」「まだ死ねん」「いまじゃないぜよ」と言いながら倒れ込む龍馬。
短い出番ながら、飄々と懐の広い男が純粋な志なかばで倒れていく世の儚さを演じて、強い印象を残した小栗旬さん。お疲れ様でした!

龍馬が死んで、お龍(水川あさみ)が「あんたが殺したんやろ」と吉之助のもとに怒鳴り込んでくる。
水川あさみも、急に出てきてテンション高い芝居をしないといけない役割で大変だったことだろうが、十分その役目を果たした。

「ただ商いがしたかっただけなんや」と龍馬の無念を代弁するお龍。
「何が新しい時代や。こんなことになるならそんなもんこんでええ」と放心状態で去っていくお龍。
そこではまた「ええじゃないか」をやっている。
お龍も「ええじゃないか」と泣きながら踊りの中に溶けて消えてゆく。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「西郷どん」35話。小栗旬退場、鈴木亮平が鬼の西郷に変貌し、錦戸亮が哀しい眼をする」のコメント一覧 5

  • 匿名さん 通報

    >激昂するときは威厳よりも庶民感が出てしまい、やはり公家役は彼のニンではないかもしれない。  公家に見えなくなるんですよね❗

    4
  • 匿名さん 通報

    >思うのだが、全体の仕立てが中途半端な印象が否めない。  脚本家が、歴史に疎すぎるためでは?

    3
  • 匿名さん 通報

    西郷どんが西南戦争を起こす心理状態や時代背景を上手く描けるのかな。

    2
  • 匿名さん 通報

    錦戸は人妻に手を出したのがバレたからだろう。

    1
  • 匿名さん 通報

    >視聴率は関東では11.7%、関西では15.2%(ビデオリサーチ調べ)。  関西では、幕末ものが、好きな視聴者が、多いのか?関東はホームドラマな、利家と松や、功名が辻が、好きなようだ(高視聴率)

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