フォレスターの心臓は、1.8リットルターボと2リットルハイブリッド「e-BOXER」の2機種。それぞれにどんな魅力が、そして選ぶ基準はどこにあるのか? もうすぐ発売の改良モデルの登場を前に、現行モデルの実車検証で明らかにする!
【画像】スバル フォレスターの悩ましき選択肢
●SUBARU FORESTER SPORT(左)、X-BREAK(右)
1.8リットルDITはレヴォーグと同じ心臓
国内でスバルSUVラインアップをけん引するフォレスター。
●SPORT
ドッシリ骨太で手応えのある走りを求める向きには、やはりSPORTが似合う。
新開発の1.8リットルDITは優れた動力性能と省燃費の両立を狙ったダウンサイジングターボ。とはいえ、3リットルガソリンNA並みのトルクを発進直後から立ち上げる力強さは、スポーツの名に恥じない。高回転までウソのように振動のないボクサーの吹き上がりも堪能できる。リニアトロニック(CVT)もリニューアル。
引き締まったサスペンションは初期からしたたかなロール剛性を発揮。同時に、旋回内輪をしっかり接地させる路面追従性も備えている。そして、ペースを上げるほどにしなやかさを増し、荒れた路面でも旋回姿勢がピタッと安定。乗り心地にも不快なカドはない。
●X-BREAK
街なか中心ならe-BOXERが向く
e-BOXERのパワーユニットは基本的に従来と同じだ。専用チューンの2リットル直噴エンジンはスペックが若干控えめ。だが、実際の低中速域における加速は、むしろ力強く感じる。それがモーターアシストの威力だ。モーターやリチウムイオンバッテリーはマイルドHV並みの出力だが、その効果はさりげなくも確か。エンジンを止めたままのEV走行も、アクセルオンでは低速域の低負荷領域で、アクセルオフなら中速域まで可能となっている。
さらにX-BREAKは新兵器を搭載。SI-DRIVEのSモードに連動するe-アクティブシフトコントロールだ。アクセルやブレーキなどの操作から車両がスポーツ走行と判断すると、コーナー進入からエンジンの高回転を維持して旋回。立ち上がりではさらにモーターが素早い脱出をアシストする。瞬時にe-BOXERの全性能を発揮するユニークな演出だ。
サスは常用域からストローク感豊かに路面を捉える、いっそうしなやかな仕立て。乗り心地は突き上げ感が少なく上質で、ハンドリングは街なかでも味わえる軽快感が特徴だ。
ふだん使いの扱いやすさや快適性を重視するなら、e-BOXER車がオススメだ。低燃費やエコカー減税の恩恵も見逃せない。
本格SUVボディとアクティブトルクスプリットAWDが生み出す路面や天候を選ばないオールラウンドな走行性能は、もちろん両車共通。装備も非常に充実しており、コストパフォーマンスもクラストップレベルの高さだ。
DITか、e-BOXERか。どちらも捨てがたい魅力があり、最終決断は悩ましい。しかし、どちらを選んだとしても、フォレスターが間違いのない選択であることに変わりはない。
X-MODEは全車標準設定
悪路からのスムーズな脱出を実現する4輪制御システム「X-MODE」。フォレスターは2モードタイプだ。「SNOW・DIRT」は雪道や砂利道など滑りやすい道を走行する際に、「DEEP SNOW・MUD」は深雪やぬかるみにタイヤが埋まってしまうような道で、それぞれに抜群の走破性を発揮する。
●SPORT
前席からの見晴らしは爽快。0次安全を重視するスバル車ならではだ。インパネはセンターコンソールまでソフト素材で覆われ、質感も十分。X-BREAKのメーターリングには室内と同じくオレンジ加飾が加わる。
●X-BREAK
●X-BREAK
X-BREAKの内装はレッドオレンジステッチがアクセントになりアクティブな雰囲気。シート表皮は撥水ファブリック/合成皮革のコンビ、荷室も撥水仕様に加えてリヤゲート&カーゴルームランプがLEDとなる。SPORTはウルトラスエード/本革を採用、ホールド性の高さと高級感を演出する。
●X-BREAK
●X-BREAK(左)、SPORT(右)
いずれもオールシーズンタイヤを装着。アルミホイールは、SPORTが18インチ、X-BREAKは17インチとなる。
〈文=戸田治宏 写真=山内潤也〉

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