今年もいよいよお花見シーズンがやってきた。そこで思い出すのが、帝国ホテルの本館1階にあるショップ「ガルガンチュワ」でひそかな人気を呼んでいる、パンでつくったバケットに4種類のサンドイッチとフルーツが見目麗しく詰められた、「ガルガンチュワサンドイッチ」。


今年は4月末までの期間限定で「桜バージョン」が登場する! ということでさっそく問い合わせてみることに。直径30cmのバスケットのフタの部分に桜の装飾が施されており、開けるとイチゴやベリー、エディブルフラワーといった春らしい色合いが目に飛び込んでくる。満開の桜が舞い散る中で広げれば、確実にテンションが上がりそうな一品だ。

帝国ホテル広報課によると、サンドイッチの具も、タラバ蟹、ローストビーフ、スモークサーモン、チキンとシェフこだわりの食材を使用し、中身によってライブレッド、ホワイトブレッドなどパンの種類も変えるという凝りよう。しかも、画像ではわかりにくいがサンドイッチは二段になっており、ボリュームもたっぷり。せっかくなので、いつものビールや焼酎ではなく、ちょっといいワインやシャンパンなどと一緒にいただきたいところですよね~。


ところで、ひとつ気になっていたのは、中身のサンドイッチ&フルーツをすべて食べてしまった後、最終的にこのパンのバスケットも食べられるのだろうか? ということ。広報の方によると、「容器として作っているので大変固く、おすすめできません」とのことだった。気になるお値段は、1個(6~8人分)で12,600円(4日前までに要予約)。ふだん気軽にオーダーできるものではないけれど、年に一度のお花見、たまにはこんなプチ贅沢も想い出に残るかもしれません。

ちなみに、店名&商品名にもなっている「ガルガンチュワ」とは私も世界史で習った記憶がうっすらあるが、16世紀のフランス・ルネサンスを代表する大作家ラブレーの長篇『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』にちなんだもの。美食家で大食漢、けたはずれにスケールの大きな王様、ガルガンチュワの物語は、このサンドイッチのネーミングにもまさにぴったり。


ガルガンチュワが貴婦人と共に馬車にのって春の野にピクニックへいき、のんびりつまんでいたのはこんなサンドイッチだったのでは……と思わず妄想がふくらんでしまう。今年はお決まりのバーベキューや宅配寿司&ピザなどといったメニューではなく、こんな優雅でゴージャスなサンドイッチで王様気分のお花見、いかがでしょう?