「なんだこれ! 授業参観かよ!」

11月27日、米光一成さんが講師を務める宣伝会議「編集ライター講座プロフェッショナルコース・エキサイトレビュースペシャル」のゲスト講師として受講生の前で語ってきました!

「編集ライター講座プロフェッショナルコース」を簡単に説明すると、プロのライターや編集者になるための実践的な学校みたいなもの。
米光さんもたまたまエキサイトレビューライターなんですよ。
エキレビ編集担当のアライユキコさんも、ライターを探しにゲスト参加しています。

米光「加藤くん、今度の講座にゲスト講師として出てよ~!」
加藤「はい、いいですよー」
知り合いのライターがあまりいないので、ライター友だちを作るくらいの感覚で引き受けちゃいました。

以前、何度か授業を見学させてもらったことはあるんだけど、まさか講師として登壇するとは思わなかった。いやー緊張したよ。
ていうかね、今回はエキレビスペシャルだから、エキレビライターたちが後ろでズラーッと並んで見ているんだよ。とみさわ昭仁さんや畑菜穂子さん、プロデューサーの藤井麻男さんなど8名がずっと見ているの。何この授業参観気分!


まずは俺の今までのライター生活をひたすら紹介していくのが前半。
ライターになったきっかけや、初めて書いた原稿(『QuickJapan』)。初めてのインタビュー(「プリキュア」プロデューサーの鷲尾天さん)や、最新のインタビュー(「大人力」の石原壮一郎さん)の第1稿から完成形までを見比べて、どのように原稿を作っていくかを解説。
「掴みの文はインパクトが大事なんですよ!」
「俺は大好きな『プリキュア』についてたくさん書いています。好きなことばかりやっていますね」

後半では、あらかじめ受講生たちに書いてきてもらった「エキサイトレビューに載せることを前提とした原稿」を見てアドバイスしていく。
これは、エキレビライターの米光さんと編集担当のアライさんを含めた3人で話し合うのだ。
3人それぞれ評価している思うポイントが違っていて面白い。
アライさんはレビューの書き方をメインに考えていたみたいだけど、俺は「エキレビのネタとしてどうなのか」というのを考えていたよ。

レビューするものについてちゃんと伝えるのも大事ですけど、ネタ出しもそれ以上に大事なんですよー。

嵐や関ジャニ∞の原稿がいくつかあったりして、たしかにエキレビにはアイドル成分が足りないなあと実感。
エキレビ狙っているライターさん、アイドル枠空いていますよ!

あと、これはシーズンごとに需要があるな、というのを見つけると強いですよ。
8月に公開された「コミケ会場でしくじらないための10の秘訣」という記事がまた最近伸び始めてきています。
その理由は「コミケは夏だけじゃなくて年末にもあるから」です。

もちろんこれは夏コミ用の記事なので、これから冬コミ用の記事も上がると思います(ですよね? たまごまごさん)。


あと、タイトルをおざなりにしている受講生が結構いました。
読者がまず見るのは、原稿の中身じゃなくてタイトルですからね。大事なんですよー。

人里に降りてくるクマを射殺するのはかわいそう! という記事(「クマ射殺への反発ヒートアップ 『山に入る人間も片っ端から殺せ!』」)がエキサイトニュースの総合アクセスランキングに載っていたことがあったんですよ。

その時ちょうど近藤正高さんが、クマになりきって「クマはかわいそうじゃない」というレビューを書いたんです。これはうまく組み合わせると面白いなーって思うでしょ?

だから「クマ『ワシら別にかわいそうじゃないんじゃ。勝手に同情せんでくれ』」というタイトルを付けて、ランキング画面で会話させちゃったんですよ。記事によっては2時間くらい考えるんですけど、これは結構すんなり行きました。

こういうタイトルを付ける楽しさは、編集をやるようになり初めて気がついたんです。多分ライターだけやっていたら、気にもしなかったかもしれない。

講座の終盤では、後ろで授業を見学していたお父さんお母さんことエキレビライターのみなさんにも受講生の原稿を読んでもらい、意見を聞いてみました。

新しくエキレビライターに加わった杉江松恋さんは「特殊なものを扱うときは、内容を面白く書くのが大事。パンフに載っているような意見じゃなくて、自分を通してから書くべき」とレビューを書く上で大切なアドバイス。
「自分が体験していない年代を扱うのはリスクがある」とも。ネットや本で調べるしかないから、確かに大変。気合入れて調べ作業をしたほうがいいですね。


ジェフリー・ディーヴァーが来日(〈独占公開!ジェフリー・ディーヴァー初来日記念講演録 part1 〉創作の秘密はレバー味の歯磨き粉?〉創作の秘密はレバー味の歯磨き粉?)したときに、私がやります! と挙手したけど「ディーヴァーって外国人じゃん! 英語できない!」と後から気づいた行動力抜群の島影真奈美さんは「インタビューでは自分の立場を読者にわからせるのが大切。実体験やその人が見た感じが伝わるように具体的にするといいです」と、レポートやインタビューでの注意点を教えてくれました。

米光さん講座の卒業生、水藤友基さんは初めてエキレビで書いた記事(「おひとりさま映画女子」が増殖中? シネコン潜入調査報告)が軽く炎上しちゃったんですよー、と語っていました。確かにあの記事はコメントたくさん付いていたな……って、水藤さん自分が炎上したって話しかしてない!(笑)。

このように、いつもワイワイ楽しくエキサイトレビューは作られています。そのうち講座で会った受講生たちの原稿を編集してエキレビにアップする日が楽しみですねー。

あ、田島太陽さんも来ていたんですけど、参考資料にとずっと写真撮っていました。
ライターは、取材先の写真を自分で撮ることも多いんだよ、と身をもって説明してくれていたんですね。さすが太陽にいやん!(加藤レイズナ)
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