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まーちゃん一気に「いだてん」終戦から1959年オリンピック東京招致まで14年間語った40話

いよいよ招致活動は本格化し、田畑は東龍太郎に東京都知事選に出馬するよう懇願する。戦前の幻に終わった東京オリンピックの轍を踏まないためにも、船頭は少ないほうがいいと、東をすでに務めていた体協会長・IOC委員に加えて都知事に据え、招致活動をスムーズに進めようと考えたのだ。これに東の妻(筒井真理子)と息子(荒井敦史)が田畑の家に乗り込み、「主人をたきつけないでほしい」「父の晩節を汚さないでくれ」と猛反対する。だが、東は「戦後14年、オリンピックのことでやれると思ってやったことはない」「だからこそ晩節を汚してでもやりたいんだよ」とあらためて説得。田畑の妻・菊枝(麻生久美子)も「田畑の夢は田畑一人ではできない。だから力を貸してください」と頭を下げ、やっと納得してもらえた。

東が都知事に当選し、いよいよ1964年のオリンピック開催地を決めるIOC総会まであと2週間というところで、先述のとおりスピーチをする予定だった北原がけがをして、平沢が呼ばれたのだった(ここまで田畑が語り終えるまですでに30分が経っていた。15分で収めると言ってたのに!)。平沢はここまで話を聞いたうえで、あらためてなぜ田畑たちがそこまでオリンピックに惹かれるのか、その理由を訊ねる。田畑は北原に、フランス語で平和は何と言うのか訊くと、「ペ」との答え。これを受けて平沢に「ペだよ、ペ、平和のためにやっている」と言い張った。

ここで田畑が語ったのが、1954年にフィリピン・マニラでのアジア大会に参加したときの話だ。このとき日本選手団は、フィリピンの人々から宿泊先のホテルに石を投げ込まれるなど、激しい反発にあった。それというのもフィリピンは戦時中に日本軍に占領され、人々は過酷な仕打ちを受けたからだ。田畑は当時を振り返り、「歓迎されると思った自分を恥じたよ。われわれが世界平和など言うのはおこがましい。彼らにとって戦争はまだ終わっていなかったんだ」と苦々しく語った。彼はこのとき、大会開幕を前に選手団を引き上げようとするが、指導者となっていた小池や宮崎は「俺たちには水泳しかない」と出場を強く訴える。これに田畑も思い直した。「おまえたちが泳げば、何か変わるかもしれない」「アジア各地でひどいこと、むごいことやってきた俺たちは、面白いことやんなきゃ」……そう、田畑がここまでオリンピックに情熱を傾けるのは、それが「面白いこと」であるがゆえだったのだ。これを聞いて、平沢は、亡くなる直前の嘉納もまた「面白いこと」として東京オリンピック開催をあげていたのを思い出す。そして嘉納が乗り移ったかのように「そこだよ、そこ」と言うと、「面白いことならやらせてもらいましょう」とようやくスピーチを引き受けるのだった。

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「まーちゃん一気に「いだてん」終戦から1959年オリンピック東京招致まで14年間語った40話」の みんなの反応 2
  • 匿名さん 通報

    いつも思ってるのですが大河ドラマ「いだてん」 いいドラマなんです。視聴率が低いのは何でかなぁ?

    17
  • 匿名さん 通報

    毎回内容が濃くて本当に面白いです。「裏オリンピック」については全く知らなかった。

    10
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