レビュー

売上25億円に対して、赤字が8億円。そのような事業のトップに指名され、立て直しを命じられたら、あなたはどうするだろうか。


冒頭のシチュエーションは、本書の著者である唐池恒二氏が実際に直面したものである。
国鉄が解体され、新生JRがスタートして数年が過ぎた90年代、著者はJR九州の外食事業部長に就いた。売上の3分の1が赤字である中、「夢」と「氣」を武器に組織を牽引し、わずか3年で大赤字の外食事業部を黒字に転換させた。JR九州フードサービスとして分社化を果たした唐池氏は、初代社長に就任するも、やがて本社に呼び戻される。するとJR九州フードサービスは再び赤字に陥ってしまったため、社長に復帰し、わずか2カ月で単月黒字を実現したという。まさに伝説の人物である。
では、唐池氏は具体的に、どのように仕事に向き合ってきたのか。仕事人として何を大切にし、リーダーとしていかに組織を引っ張ってきたのか――。本書では、その秘密が余すことなく明かされる。「リーダーはいつも『夢』と『氣』をつねに頭の真ん中に刻み込むべきです」「トラブルが発生したときは、時間を置かず2メートル以内に近づいて誠心誠意お詫びをする」など、次々に名言が登場するため、あなたもメモを取る手が止まらなくなるだろう。
チームを率いるリーダーはもちろん、チームを支える力となりたいメンバークラスのビジネスパーソンにも読んでほしい一冊だ。

本書の要点

・人生においても仕事においても、「夢」と「氣」こそが最も重要である。

実際、著者がJR九州において、大赤字だった事業を黒字転換させ、成功へと導いた際の原動力となったのは「夢みる力」であった。
・トラブルが起きた際には、時間を置かず、2メートル以内の距離で向き合い、誠心誠意謝罪することが何より重要だ。2メートル以内で相手と向き合うと必ず心が通じるものである。
・歩行は単なる運動ではない。街や現場を歩くことで、仕事に活きる気づきが得られる。



フライヤーでは、話題のビジネス・リベラルアーツの書籍を中心に毎日1冊、10分で読める要約を提供(年間365冊)しています。既に3,300タイトル以上の要約を公開中です。exciteニュースでは、「要約」の前の「レビュー」部分を掲載しています。

編集部おすすめ