※河野ゆかり『東大医学部卒河野ゆかりの 「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■身体を「波のない安定した状態」に保つ食事
睡眠と同じように、日々の活動を支える大きな柱となるのが「食事」です。勉強や仕事において、一日中高い集中力を維持するためには、いかに自分の身体を「波のない、安定した状態」に保てるかが鍵となります。
私自身、受験生時代から今に至るまで、食事の「安定感」は非常に重視してきました。具体的には、一日三度の食事時間をほぼ一定に固定し、食べる量も三食で大きな差が出ないように調整しています。
朝食は6時半頃、昼食は11時から12時の間、そして夕食は18時台です。このリズムが身体に「次はいつエネルギーが入るか」を教え、生活リズムを整えます。
特に朝食は、一日のエンジンをかけるための大切な儀式です。個人的に「朝ごはんを楽しみに生きている」と言ってもいいくらい、私は朝ごはんの時間を大切にしています。朝、起きたら身支度をし、朝食を摂り、勉強をするという一連の流れを決まった時間に毎日行う(ルーティン化する)ことで、迷わず勉強モードに入れます。
このルーティンが崩れると、自分の中で「勉強を始めるか・始めないか」という選択肢が毎朝生まれてしまい、自分を律するエネルギーが必要になります。
■血糖値を制する者は「午後の眠気」を制する
勉強をしていると、昼食後にどうしようもなく眠くなることってありませんか?
実は、血糖値の急激な変化が原因の場合があります。高GI食品と呼ばれる、血糖値を急激に上げやすい食べ物(白米や菓子パン、甘いお菓子など)を摂取すると、身体は血糖値を下げようと頑張ります。その結果、血糖値が急上昇したあとに急低下するような大きな変動(いわゆる血糖値スパイク)が起きて、強い眠気や集中力の低下につながることがあります。
そこで、昼食には炭水化物だけでなく、タンパク質や食物繊維も組み合わせるのが理想です。私の場合、コンビニごはんを利用する際も、おにぎりだけといった「炭水化物のみ」のメニューにはせず、必ずサラダやサラダチキン、ゆで卵などを組み合わせていました。
そうすれば血糖値の乱高下を防ぎ、午後のパフォーマンスを保つことができます。
大好物のラーメンなどは、一日の学習が一段落した休日の夕方や、眠気を感じずに受けることができる塾の授業前など、「その後の予定に融通が利くタイミング」で楽しむようにしていました。それなら多少血糖値が上がったとしても、短時間の睡眠でリセットしたり塾の刺激的な授業に集中したりすることで、眠気を上手くコントロールできたからです。
好きなものを完全に我慢するのではなく、食べるタイミングを選ぶ。これが、ストレスを溜めずに高いパフォーマンスを維持するコツです。
■「最後のひと踏ん張り」を支えるブドウ糖
よく「脳の栄養にはブドウ糖がいい」と言われますが、常用は控えめに。
私は、どうしても集中力を切らしたくない「試験の最後の科目の直前」など、ここぞという場面でのみ、ブドウ糖タブレットを活用していました。最初から摂りすぎて一日の波を激しくするのではなく、最後のひと踏ん張りが必要な時にだけ、その力を借りるのです。
自分の計画と相談しながら賢く補給することで、最後まで集中力を切らさずに走り抜けることができるはずです。
■勉強中の間食ルール
勉強の合間にお腹が空くと、どうしても集中力が下がってしまいます。そんな時、私はあえて「絶妙においしすぎないおやつ」をストックするという工夫をしていました。これはなかなかおすすめです。
たとえば、魚肉ソーセージや栄養補助食品、あるいはガムなど。「お腹が空いていたら仕方なく食べるけれど、空いていなかったら別に食べたくない」程度のものが理想的です(ダイエットにも役立ちます)。
反対に、チョコレートやスナック菓子のような「一度食べたら止まらなくなるおいしいもの」は、最初から買わない、身近に置かないのが鉄則です。「あれば食べてしまう」のが人間です。だからこそ、自分の意志の強さに頼るのではなく、誘惑を生活の中に持ち込まない「仕組み」を作ってしまうことが、最も確実でストレスのない方法です。
■集中力を支える「水」と「チリツモ」の運動
食事に加えて忘れてはならないのが、こまめな水分補給です。
実は、わずかな脱水症状であっても、人間の集中力は低下し、イライラしやすくなります。私は昔から、お昼までに500ml、午後にもう1本といった具合に、ペットボトルの減り具合を目安にして、意識的に水を飲むようにしています。「昼食のタイミングで水を補給する」というルールを自分で決め、最初はリマインダーなどをかけつつ徐々に習慣化していくことで、水分補給が足りていなければ昼のタイミングで気付くよう「仕組み化」していたのです。
また、運動については「運動のための時間」を取ってもいいのですが、日常の中に織り込むのもおすすめです。徒歩20分以内ならバスを使わずに歩く、3階以内の移動ならエレベーターではなく階段を使う。そんな小さな「チリツモ(塵も積もれば山となる)」の積み重ねが血流を促し、頭をフレッシュな状態に保ってくれます。
同じ姿勢を続けて身体が凝り固まってしまった時は、ラジオ体操をするのもおすすめです。全身を動かすように設計されたラジオ体操は、短時間でリフレッシュするのに大変優れたツールです。
私も人通りがなさそうな塾の階段などで、こっそりラジオ体操をしていました。ただ、怪しい人にならないよう気をつけてください(笑)。
■やる気を毎日高く保てない
自分の身体の不足を賢く補い、コンディションを一定に保つことは難しい問題を一つ解けるようになるよりも、実は合格への道のりをずっと楽にしてくれる、最もコスパの良い取り組みなのです。
モチベーションは日によって変わる「天気」。良い日には自分を引っ張ってくれるかもしれませんが、自分でコントロールしきれないものに毎日頼るのはリスキーです。
正直に言えば、私自身、毎日やる気を高く保つことはできません。「仕組み」がなければ怠けて遊んでしまうことでしょう。ですが、自分に最適化した「仕組み」のおかげで、やるべきタスクは日々の気分に惑わされず苦もなくこなすことができます。結果を出している方々も、必ずしも意志が強い人ばかりではありません。
やる気の有無にかかわらず、身体が自然と動く「仕組み」を整えているだけなのです。
スマホを見てしまうのなら、視界に入らない仕組みを作る。眠くて集中できないのなら、根性ではなく睡眠や食事の管理を見直す。ひとつひとつの工夫を積み重ねれば、モチベーションに左右されず、生産的な一日を過ごせます。
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河野 ゆかり(こうの・ゆかり)
医師、ジュネーブ大学大学院在籍中
2000年、兵庫県生まれ。2025年東京大学医学部医学科卒業。
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(医師、ジュネーブ大学大学院在籍中 河野 ゆかり)

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