柔道男子の66キロ級で五輪2連覇の阿部一二三(パーク24)が4日、都内で取材に応じ、代表に内定している世界選手権(10月、バクー)に向け「ここはロスのオリンピックに向けて絶対に落とせない大会。今年は、この世界選手権に一番のピーキングを持ってきたい」と、表情を引き締めた。

 24年パリ五輪で2連覇を達成し、翌25年の世界選手権では3位。6年ぶりに黒星を喫したが「攻めて返された。納得のいかない負けではなかった」と、受け止めて成長につなげた。6月からは、28年ロス五輪に向けたポイントレースも始まる。「この2年が大事だと分かっている。自分の強さを証明する世界選手権にしたい」と、王座奪還を誓う。

 2日は、東京ドームで行われたプロボクシングの「THE DAY」を現地観戦。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)と挑戦者の前WBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(M・T)による世紀の一戦を見守った。無敗同士のタイトルマッチ。一二三は、20年12月の東京五輪代表決定戦で丸山城志郎と繰り広げた24分間の死闘を振り返りつつ「城志郎と、五輪の生きるか死ぬかという戦いをした。僕自身も負けていられないなと。すごくいい刺激になりました」と、語った。

 井上―中谷戦は、互いに一進一退の攻防を繰り広げて井上の判定勝ち。「すごく徹底していた」とした一二三は「柔道も、隙を見せたりした瞬間にポイントを取られたりする。勝つために、研究もそうだけど徹底する。だから過程もそうだし、試合展開も自分がこうすると決めたことを曲げない。しっかり徹底して勝ちに行くというのは、とても大切だと思ったので。自分もそういう戦いをするときは、そういった戦い方をしていきたい」と、うなずいた。

 2017年から日本勢が世界選手権を制す男子66キロ級。昨年は武岡毅が勝った。激戦区の争いも「そういう存在がいるから、勝ちにどん欲になれる」。野村忠宏氏以来、2人目の3連覇を狙うロス五輪に向け、弾みをつける世界選手権へ「いかに、隙のない柔道をするか。誰にも文句を言わせないような柔道をしたい」と意気込みを語った。

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