8大会連続でワールドカップに出場する日本代表。
5月31日に国立競技場で行われたアイスランド戦では、元キャプテンの吉田麻也もピッチに立った。
37歳の吉田は、2022年ワールドカップで代表キャプテンを務めるなど、歴代3位となる代表戦通算127試合に出場してきたレジェンド。
2022年大会後は代表活動に参加していなかったが、森保一監督から追加招集という形で呼び戻されると、期間限定でサムライブルーに帰ってきた。
その吉田は、interfmの『吉田麻也 Treasure in Talk』で、代表招集の経緯などを明かしていた。
「5月15日ですかね、日本代表のW杯メンバー発表がありました。
そこにはかすりもしなかった僕なんですが、シアトルにいまして、シアトル戦に向けた準備をしているところでした。
すると、(日本代表)スタッフの方からメッセージが届きまして、(森保一)監督がなにか相談したいことがあるから、連絡をくださいと。こわい…なんだろうと思いました(笑)
翌日、スタッフの方におそるおそる電話すると、監督が次のキャンプに招集したがっているという旨を話していただき、ひとつは僕のこれまでの貢献に対しての感謝の気持ちを試合で示したいということ、もうひとつはW杯に行くメンバーに合宿でいい刺激を与えてほしいということでした。
僕は悩みました。なぜなら、初戦のオランダ戦まで、公式に親善試合をするのは、アイスランド戦が最後になる予定…。なので、この1試合しかないなかで、現地に行けば練習試合等はやると思いますが、貴重な実戦の場を僕のために使っていいものなのかと思ったので。
まずは、長谷部(誠)コーチに話をさせてくれとお願いして、長谷部さんに電話して、どうなんですかねと。
中のスタッフとか選手が本当は来んじゃねぇよって思ってるんじゃないかなって風に思ってたんですが、長谷部さんから温かい言葉を頂き、背中を押してもらった感じですね。
他に相談した人いたかな、奥さんとか、マネージャーさんとか、エージェントとか、色々相談して、みんな全員言った方がいいということだったので、じゃあ行こうと。
行くからには自分が持っているものを100%出せるコンディショニングと、あとは日本代表がW杯で勝つ確率を上げられるように精一杯ピッチ内外でチームのプラスになるようなことをやっていかなければいけないなと考えましたね」
「(中略)
とにかく楽しかったです。1週間、本当に楽しくて、1日1日練習が終わる度に1日減ってしまったなぁという悲しい気持ちとともに、体の疲労のなかでも充実感があり、楽しい1週間を過ごしました。
練習も楽しいけど、みんなとコミュニケーションをとるのも楽しいし、練習も強度が高いし、求めるものも高いし、本当に初日から練習が楽しくて、しんどさ以上に楽しさが上回っていて。
やっぱり日本代表はレベルが高くて、自分自身の持っているもの以上を引き上げてくれるような感覚でしたね。
長友選手とも話したんですけど、本当細胞が生き返っているような感じで、なによりも一番いいアンチエイジングだったんじゃないかなと思います。
(中略)
やっぱり離れてみるとどんなに長く代表チームにいても分からないことがたくさんあるんですけど、新しい選手とのコミュニケーションも含めて、チームがすごくいい方向に向かっているなとあらためて感じました。
なので、自分自身も刺激を受けて、これからのサッカーキャリアに活かせるものがたくさんあったと思いますし。
あとは、コーチ陣もすごく…もともといた森保監督のチームのスタッフに加え、名波浩コーチ、長谷部コーチ、中村俊輔コーチなんかも入って、ベンチが錚々たるメンバーになったなぁという感じで…
そんなこんなで試合を迎えました。国立競技場は素晴らしいスタジアムだなというのとともに62000人くらい入ったんですね。みんな温かく迎えてくださって、キャプテンとして12分間プレーすることができました。
国歌斉唱で泣いてたんじゃないかという噂もあるんですが、その前に僕はバスでスタジアムに行っている時からちょっと感情的になっていまして(笑)これはやばいなと思いつつも、スタジアムに入って、最初にピッチに入った時もヤバいなと思って、他の選手が続々とグラウンドに入ってきたので、僕は逃げるようにロッカーに引き戻したんですが。
でも、楽しくて、楽しくて、最後はあっという間に時間が過ぎてしまって。
最終的に花道を作っていただいて、壮大なセレモニーを行っていただき、本当は正直、僕よりもこういう扱いに値する先輩方はたくさんいると思うんですけど、そんな先輩方を差し置いて、僕がこういう形をつくってもらったのは感謝しかないです。
これからも日本のサッカーにどうやって自分が貢献していけるかを考えていかなきゃいけないとあらためて感じましたし、みなさんの温かい声援とサポートに本当に感謝する1日でした」
ワールドカップ前の貴重な試合を自分個人のためにも使っていいものなのかという葛藤があったようだ。
吉田は、日本プロサッカー選手会会長を務めるなどピッチ外での活動も行ってきたが、日本サッカーに貢献したいという思いがあらためて深くなったようだ。
なお、吉田は代表を離脱したが、サポートメンバーとして、チームに加わる可能性がある。
筆者:井上大輔(編集部)
画像出典:Getty Images

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