◆第86回皐月賞・G1(4月19日、中山競馬場・芝2000メートル)追い切り=4月15日、栗東トレセン

 時計が万全を物語っていた。カヴァレリッツォ(牡3歳、栗東・吉岡辰弥厩舎、父サートゥルナーリア)は坂路を単走。

冷静な脚取りで最後まで集中力を保ち、マイペースを刻んでいく。58秒3―14秒2。もう整えるだけで十分だった。騎乗した田嶋助手は「折り合い、リズム、体調面の確認。一定のリズムで、程よい気合乗りで走れていた。しっかり仕上がったと思う」と背中越しの好感触を伝えた。

 遅い時計は順調な証拠だ。毎週土曜日に実質的な追い切りを行い、水曜日に軽い負荷をかけてメンテナンスを施すのが吉岡厩舎流の調整。G1初制覇を飾った朝日杯FSの時も、当週の坂路で出したタイムは58秒0―14秒5だった。最高の結果を出した前回と同様の過程を踏んでいる。

 今回も11日に朝一番の栗東・CWコースで3頭併せでびっしりと追われ、約4か月の休み明けを感じさせない力強い走りでラスト1ハロン11秒3(6ハロン84秒2)をマーク。吉岡調教師は「馬場が重たかったので、直線での反応は遅れたけど、ゴール板からもまた伸びていた。

いい感じで終われたと思う」と合格点を与えていた。

 9頭の重賞ホースが集った、近年まれにみる大混戦。距離延長など克服すべきポイントはあるが、簡単には負けられない立場だ。「体はひと回り大きくなっているし、操作性も良くなっている。昨年の最優秀2歳牡馬として、いいパフォーマンスができるように」と田嶋助手は気合。さらなる進化を遂げた2歳マイル王が、3冠初戦で躍動する。(山本 理貴)

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