第86回皐月賞・G1(4月19日、中山競馬場・芝2000メートル)に出走する昨年の最優秀2歳牡馬カヴァレリッツォ(牡3歳、栗東・吉岡辰弥厩舎、父サートゥルナーリア)。同馬を5つのポイントからチェックする。

【戦歴】

 朝日杯FS以来4か月ぶりの実戦。前走の朝日杯FSでは、類いまれなる瞬発力を示した。4角ではまだ馬群の中にいたが、直線では巧みに進路を取って最内へ。約3馬身のリードで逃げていたダイヤモンドノットを猛然と追い上げ、3/4馬身差をつけて差し切った。吉岡師は「ためさえつくれれば、すごくいい脚を使える馬。どこかで外に出せれば」とイメージする。

【鞍上】

 JRAのG1を6勝しているダミアン・レーン騎手=オーストラリア=。日本での騎乗は、25年のジャパンCのタスティエーラ(7着)以来、約5か月ぶりとなる。

 カヴァレリッツォとは皐月賞で初コンビを組むが、同馬の全3戦はすでに映像でチェック済み。「これだけチャンスのある馬に騎乗できることがうれしい」と喜びを口にし、「レースのたびに良くなっていて、ポテンシャルの高い馬」と評価した。

 400メートルの距離延長については「初めてなのでチャレンジにはなりますが、レースを見る限り心配はないです」と強調した。

【仕上がり】

 15日(水)、カヴァレリッツォは栗東・坂路を単走。

冷静な脚取りで最後まで集中力を保ち、マイペースを刻んでいく。58秒3―14秒2。もう整えるだけで十分だった。騎乗した田嶋助手は「折り合い、リズム、体調面の確認。一定のリズムで、程よい気合乗りで走れていた。しっかり仕上がったと思う」と背中越しの好感触を伝えた。

 毎週土曜日に実質的な追い切りを行い、水曜日に軽い負荷をかけてメンテナンスを施すのが吉岡厩舎流の調整。G1初制覇を飾った朝日杯FSの時も、当週の坂路で出したタイムは58秒0―14秒5。最高の結果を出した前回と同様の過程を踏んでいる。

 今回も11日(土)に朝一番の栗東・CWコースで3頭併せでびっしりと追われ、力強い走りでラスト1ハロン11秒3(6ハロン84秒2)をマーク。吉岡調教師は「馬場が重たかったので、直線での反応は遅れたけど、ゴール板からもまた伸びていた。いい感じで終われたと思う」と合格点を与えていた。

 調教後馬体重はプラス10キロで、同助手は「全体的に一回り大きくなっています」と成長を認める。G1連勝に向けて「レーンさんに任せます。名手がやってくれるでしょう」と鞍上にも全幅の信頼を置く。

【舞台適性】

 デビューからの全3戦がマイル。2000メートルへの距離延長や、コーナー4つの舞台への対応は課題だが、血統は追い風になる。父サートゥルナーリアは19年の皐月賞馬で、前年には同舞台のホープフルSも勝利。吉岡師自身が角居厩舎の助手時代に担当していたという縁もある。

【枠順】

 白帽の1枠1番をゲット。フルゲートが18頭になった90年以降で3勝しており、94年ナリタブライアン、20年コントレイルと後の3冠馬2頭と同じ馬番だ。過去3年で見ても、23年ソールオリエンスがここから勝っている。吉岡調教師は「前めでうまくためをつくりながら、ロスなく運べるいい枠が当たりました」と喜んだ。

 さらなる進化を遂げた2歳マイル王が、数々のビッグレースを制した豪腕レーン騎手とともに、3冠初戦で躍動する。

※本記事は馬トクサイト、スポーツ報知紙面に掲載した記事をまとめたものです。

編集部おすすめ