日本高野連が24日、大きく揺れ動いた。この日、大阪市内で理事会を開き、宝馨(たから・かおる)会長(69)が電撃的に辞任した。

日本学生野球憲章に抵触する行為があったとし、高野連はそれ以上の説明は差し控えたが、任期途中での前代未聞の事態となった。

 改革の旗手が突然、高野連を去ることになった。日本高野連は理事会を経て、宝会長の辞任を発表した。日本学生野球憲章に抵触する行為があり、同日、宝会長から提出された「一身上の都合」を理由とする辞任届を受理。宝氏は日本学生野球協会の副会長、理事も同日付で辞任し、北村聡副会長(69)が会長に就任する。

 4月に宝会長に関する情報が高野連に寄せられ、本人などに事実確認した。審議委員会で審議するべき内容が確認されたため、この日に全体審議委員会を開催。厳重注意措置としていた。井本亘事務局長(54)は「突然のことで何とも表現できない」とコメント。任期途中での会長退任は過去にもあったが「こういった形(厳重注意措置)での途中退任は初めてになる」と厳しい表情を浮かべた。

 詳細については関係者の名誉やプライバシーに関わるため公表を差し控えるとしたものの、井本事務局長は「学生野球憲章の理念と基本原則に抵触している」と説明。同憲章の「学生野球の基本原理」には「法令を順守し、健全な社会規範を尊重する」「一切の暴力を排除し、いかなる形の差別をも認めない」などが列挙されている。

北村新会長も「組織に身を置いてきた一人として、このような事態を招いたことは、大変遺憾である」と陳謝した。

 宝氏は21年12月の会長就任後は積極的に改革を推し進め、タイブレークや継続試合、夏の甲子園の2部制、この春からは指名打者制も導入された。ただ、議論中の7回制に関しては、宝氏は高野連内では少数の「慎重派」だったとされ、今後の議論に影響する可能性もある。

 ◆宝 馨(たから・かおる)1957年2月12日、滋賀・彦根市生まれ。69歳。兵庫・西宮北と京大で主に投手としてプレー。京大の監督を2度務め、同大学から初めてプロ入りした元ロッテの田中英祐らを指導した。関西学生野球連盟副会長なども歴任。2021年12月に日本高野連の第8代会長に就任。

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