浦和の田中達也暫定監督が4日、アウェーの柏戦(6日)に向けた記者会見を行った。スコルジャ監督の解任を受け、アシスタントコーチから昇格して2連勝を達成。

就任後、試合後会見以外で初めてメディアの前で語った指揮官は、自身の志向するスタイルを「自分たちがボールを握るサッカーです」と表現した。

 川崎戦、千葉戦では選手のポジショニングを整理。攻撃時に3バックへ変化する形を採用してビルドアップの安定感が増し、勝利につながった。「攻撃の改善は想定内。また守備面でもよりパワーを出せるようになった。選手の距離感が、(プレスに)行きたいと思える距離になった。そのための立ち位置を、あらかじめチームに伝えたことが功を奏した」と分析した。

 これまでの2戦は相手が4バックだったが、次戦の柏は3バック(5バック)を採用し、Jリーグ屈指のボール保持率を誇るチームでもある。「(川崎、千葉戦は)ポジショニングを変え、位置的・システム的な優位性を生かした2試合だった。次のレイソルさんは5バック(の布陣)だと思っている。その中ではシンプルですが、ポゼッションをする上で個人のスキルが大切になる。伝えてすぐに変化が起こるようなスキルを、こちらから提示していきたい」と話した。

 「理想の攻撃は縦パス一本でゴールまで向かうこと、という点はチームにも共有している」と語るように、単に保持率を高めるだけでなく、敵陣に押し込んでの即時奪回や、相手に攻撃させないための支配を求める田中監督。現役時代は“ワンダーボーイ”の愛称で親しまれ、スピードあふれるドリブルを武器にどんどん仕掛けるタイプの選手だったが、「監督になったので、少し安定を求めているのかもしれない。現役の時は自分でどんどん行ってしまい、周りのことは考えていませんでしたが、今は(考え方が)安定してしまったのかもしれません」と笑いを誘った。

 また、クラブとは今シーズン終了までトップチームの監督として契約しており、来季はU-21チームの監督就任が内定している。「この8試合、勝つだけ。そのために呼ばれたと思っている。それ以外のことは(クラブと)話していません。今は残り8試合に集中し、その後は基本的にU-21で指揮を執る予定です。将来的に、Jリーグで暫定ではなく監督ができればとは思いますが、今はそれぐらいしか言えることがありません」と語り、目の前の一戦に全力を注ぐ決意を示した。

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