1983年ミスターシービーと、89年ウィナーズサークルで2度制したJRA殿堂入り調教師の松山康久氏が、第93回日本ダービー・G1(5月31日、東京)に出走する注目馬の血統について解説した。皐月賞馬のロブチェンに加え、ゆかりのある馬の背景についても語った。

 今年のダービーは種牡馬の初年度産駒から目が離せません。旋風が吹き荒れつつあり、生産界での注目度も高いです。

 皐月賞馬ロブチェンの父ワールドプレミア、同2着リアライズシリウスの父ポエティックフレア、青葉賞勝ちのゴーイントゥスカイと京都新聞杯勝ちのコンジェスタスを送り出した父コントレイルなどで、いきなり“称号”をつかんでおかしくありません。

 その中で、ワールドプレミアは菊花賞天皇賞・春を制したステイヤーで、スタミナ十分。末脚の持続力を備えていました。そのDNAはロブチェンにもしっかり伝わっているようです。全体のシルエットがよく似ており、皐月賞での粘り強さを見ても心肺機能の高さは父親譲りでしょう。これに加え、持ち合わせているスピードは母ソングライティングの父ジャイアンツコーズウェイ(欧米でブルードメアサイアーとしてトップレベル)からもたらされたものだと思います。

 今年の出走馬の中に、私にゆかりのある馬が2頭います。一頭は皐月賞3着のライヒスアドラー。祖母のリングジアラームは私が管理していました。スピードに優れ、きょうだいにオープンで活躍したハレルヤサンデーがいます。

持ち前のセンスとスピードは十分受け継がれています。

 もう一頭は毎日杯を勝ったアルトラムス。4代母のニフティニースは私が管理。関屋記念、セントウルSと重賞2勝。たぐいまれな速力を武器に活躍しました。アルトラムスのダイナミックなフォームは、4代母の走りを思い出させます。

 これらの馬が2分二十数秒の間に、どんなドラマを展開するのか、今からワクワクします。(JRA殿堂入り調教師)

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