◆第93回日本ダービー・G1(5月31日、東京競馬場・芝2400メートル)=5月26日、美浦トレセン

 はっきりとした口調に勝利への執念が宿る。リアライズシリウス(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎、父ポエティックフレア)とアウダーシア(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎、父キズナ)の有力馬2頭で悲願の日本ダービー初制覇を狙う手塚久調教師は、十分な手応えを持って大一番へ向かう。

勝てば史上5人目となるクラシック完全制覇の快挙もかかっており、「ここ3年で2着が2回ですからね。ダービーへの思いは強いです。その思いは間違いなく、年々強くなっています。ものにしたいなという気持ちは強いです」と強い言葉で意気込んだ。

 悔しさを糧にしてきた。無傷3連勝で皐月賞を制し、初めて1番人気でダービーに挑んだ23年のソールオリエンスは、首差2着に惜敗。昨年のマスカレードボールもゴール前の懸命の追い上げ及ばず、3/4馬身差の2着と涙を飲んだ。「ソールオリエンスのときは、勝てるんじゃないかと勝手に思っていたんですけど、やっぱり甘くなかったです。マスカレードボールの場合は、もっと(気性的に)難しい子だったので、彼のパフォーマンスをどうすれば引き出せるかということばかりで、あまり勝ち負けみたいなことは考えていませんでした。今年は本当に楽しみな気持ちです」と、ひと味違った心境だ。

 皐月賞の2着から逆転を期すリアライズシリウスは、先行策から自分の形で競馬がつくれるのが強み。「皐月賞であそこまでの競馬ができるのであれば、距離は大丈夫じゃないかなとは思っています」と底力に期待する。

スプリングSで重賞初制覇を果たした後、日本ダービー一本に絞って直行するアウダーシアは鋭い決め手が武器。「まだ気持ちの幼い面はあるが、最後の末脚は、たけているものがあるので、それをダービーで存分に発揮してくれたら」と能力を信じている。

 12年にアルフレード(13着)で初めて出走して以来、今年が6度目のチャレンジだ。「最初に使ったとき、他のGIと全然雰囲気が違うなと思いました。やっぱり出走させたいという気持ちが強いレースですよね」。競馬の祭典の重みをかみ締め、関東のトップトレーナーが夢をつかみ取る。(坂本 達洋)

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