◆日本生命セ・パ交流戦 2026 楽天2―7ヤクルト(29日・楽天モバイル最強)

 少しでも長くマウンドにいたかった。7回無死一塁。

ヤクルト・山野太一投手(27)はマウンドに歩を進めた池山監督に肩をポンとたたかれて、ゆっくりとベンチへ退いた。ちょうど100球。「長いイニングを投げることができませんでした…」。両リーグトップの7勝目にも悔しさをのぞかせた。

 どんな場面でも表情を変えない。今季、山野が掲げたテーマの一つでもある。「表情で読み取られたりすることもあるので、なるべく出さないように。そうすると不安なく腕が振れるんです。今年から意識的にやっています」。5回2死一塁から2者連続四球で満塁のピンチを招いた。「ただ単にストライクが入らなくなっただけで」と動じることなく、よく切れたスライダーで辰己を遊飛に仕留め、6回の1失点にまとめた。

 山口出身だが、仙台は東北福祉大の4年間を過ごした地。

仙台六大学リーグ戦では22勝無敗を記録した。楽天モバイルでは学生時代、何度も観戦。「ウィーラー選手のタオルを買って応援していました」と笑って振り返った。思い出の球場で初登板を果たしたこの日、母校の高川学園から東北福祉大へ進んだ後輩を招待。「その子たちにもいいところを見せられました」と先輩の威厳を示して笑みを浮かべた。

 チームは1分けを挟んだ連敗を3で止め、5月の月間勝ち越しを確定。阪神と同率首位の座も守った。「連敗も止めることができたのでよかった」と山野。「いい場所だなと思います」という杜(もり)の都で、さらに勢いを増した。(秋本 正己)

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