【モンテレイ(メキシコ)3日(現地時間)=ペン・金川誉、後藤亮太、カメラ=山崎賢人】

 日本代表のFW後藤啓介が3日、北中米W杯に向けた事前キャンプ地のメキシコ・モンテレイで21歳の誕生日を迎えた。大会開幕を目前に控え「代表で祝ってもらえるのは滅多にないこと。

重要なタイミングで本当に嬉しい」と充実の表情を浮かべた。

 5月31日のアイスランド戦では、途中出場でシャドーに入り、攻守のつなぎ役も担った。今季シントトロイデンではストライカーとして覚醒したが、中盤もこなす柔軟性も持ち、本大会でも後半の勝負どころで流れを変える「ジョーカー」としての起用が有力視される。若手FWであれば先発へのこだわりや自身の活躍に対するエゴが見えても不思議ではないが、後藤の口から出たのは「黒子役」という、フォア・ザ・チームの精神だった。

 「スタメンで出たいという葛藤は全然ない。チームが勝てればいい」。後藤は自身の役割について極めて冷静に捉える。前回カタールW杯で堂安律浅野拓磨が担った、試合をこじ開ける役割を自らの得意分野として見据えている。

「0―0で迎えたり、拮抗した試合の中で(状況を)こじ開けるのは、やっぱり途中から出る選手だと思うので。実際、それは自分の得意分野としていましたし、代表でどういう使われ方をしても自分はやれる自信がある。まずは本当に、日本の勝利に貢献できればなと思います」

 同じ21歳のFW塩貝健人との関係性についても、独自のビジョンを持つ。アンダー世代から切磋琢磨してきたストライカーに対し、「彼の特徴は分かりやすいし、良さを引き出せるポジション(適性)、センスはあると思う。

『光と影』じゃないですけど、彼が輝くための黒子役だったり、出し手になれればいい。逆に自分がストライカーで出た時は引き立ててもらえれば」と、状況に応じた柔軟な共存を誓う。

 「このW杯を通じてさらに成長したい」。エゴを捨て、日本の勝利のためだけに全力を注ぐ21歳は、世界の舞台で新たな歴史をこじ開ける準備を進めている。

編集部おすすめ