TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!(4月5日(火)放送分)

7時30分過ぎからは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」

成人年齢の引き下げで、養育費をもらい損ねないように!実はこうした問題があることご存じでしたか?

これまでの「成人」は18歳に下がらない

今月から成人年齢が引き下げられ、18歳の新成人に向けて、さまざまな注意が報じられています。一方で、あまり報じられていないのは離婚家庭の「養育費」の問題。支払いの取り決めでは、「成人するまで」とされることも多く、果たしてこれはどうなるのか?まずは、今、すでに取り決めた分はどうなるのか?離婚・養育費問題に詳しい弁護士、ひらかたエール法律事務所の深水周子さんに伺いました。

「この点はですね、その取り決めをされた時期によると思います。4月1日から、成人年齢が18歳までということになったんですけれども、成人年齢の引き下げの前に、「成人まで」というふうに合意をしていると、その時は「成人年齢20歳」ですから、当事者間も20歳まで払うということを合意していたということになるので、その後に成人年齢が引き下げされても、18歳に自動的になるわけではない。ただ、「成人年齢が引き下げになったから、養育費も当然18歳までですよね」って、もう決めちゃってる方がすごく多くって、それはすごく心配だなと思っています。」
(ひらかたエール法律事務所・弁護士 深水周子さん)

▼ひらからエール法律事務所の深水周子弁護士(公式サイトから)

成人年齢引き下げで養育費の上限年齢も下がる?の画像はこちら >>

払う側も、もらう側も、その時の成人年齢=ハタチが成人だと思って、契約していますが、後から成人年齢が変わったからといって、その合意は無効にはならないとうい事で、ほっとしました。

ただ、深水さんの言うように、「引き下げられる」と思い込んでいる人も多いようです。

「成人」は曖昧。年齢で期限を明確化すべき

そして、この思い込み、すでに養育費の取り決めをした方だけでなく、これから養育費の取り決めをする方も、思い込んでいるケースがあるようです。つまり「成人が18歳になったので、これから取り決める場合、18歳までしか要求できないのでは、それ以上要求するのはやりすぎとされてしまうのでは」ということなんですが、実際はどうなのか?深水さんに伺いました。

「結論から言ってしまうと、「20歳ないし大学卒業するまで」と、従前考えられてたんですけれども、成人年齢が引き下げられた後も、同じような運用になるということになります。この理由なんですけれど、成人年齢の引き下げというのは「何歳で契約とかそういうものをさせることができるか、させるべきか」と、そういう基準で決められてると思うんですけれども、養育費は「親が何歳まで子供を扶養すべきか」、こういう観点から決められているので、そもそも考える基準が違うんですね。現在の日本の情勢で言うと、大学とかに進学する方もかなり多いですし、専門学校とかに行かれる方ってのはかなり多いので、「子供が18歳になったから、自動的に親の扶養を離れてすぐ自立しなさい」という状況にはない。そうすると、成人年齢が引き下げられたから自動的に養育費の期限も引き下げられるというわけではないです。」
(ひらかたエール法律事務所・弁護士 深水周子さん)

養育費でいう「成人」というのは、「親の扶養を外れる時」というのに近く、法務省のHPにも、「子が成年に達したとしても、経済的に未成熟である場合には、養育費を支払う義務を負う」と明記されているので、18歳を超えた分も、取り決めによこの点は安心ですが、今後は、曖昧な表現は避けて、「〇年〇月まで」と期限をはっきり書くべき、「大学卒業まで」というのも、浪人、留年を考えると曖昧なので、「22歳の3月まで」など、厳密に、と教えてくれました。

そして今は、養育費の未払いが多く、75%の人が「受け取れていない」という状況。

そのため「公正証書」や「調停調書」など、正式な文書にしておくことが大切と指摘していました。

養育費の建て替えサービスも上手く利用しよう

確かに、成人年齢を理解して、ちゃんと取り決めても、守ってもらえばければ、お金は入ってきません。ここはどうしたらいいのかと思ったら、支払いの保証をするサービスがありました。どんなサービスか?総合保証サービス会社、イントラストの後藤弥月さんに伺いました。

「離婚をする夫婦の間で取り決められた養育費のお支払いについての取り決め、こちらに基づいて、受取人の方と弊社の間で「保証契約」を結ぶような流れになります。具体的に何をするかといいますと、養育費の支払いが滞ってしまった場合、未払いが発生してしまった場合に、弊社が受取人様の方に養育費を立て替えて送金させていただいて、その後に支払い様にご請求をさせていただくという流れになっております。「今まで遅れがちだった養育費の支払いがきちんと正常化、支払いサイクルが正常化した」ですとか、あと「離婚後に元パートナーの方とコミュニケーション取らなくて済むから、すごく楽になった」っていうような方もいらっしゃいます。1個、ポイントがございまして、弊社でお立替ができる金額が上限12ヶ月分までということです。逆に言えば、回収ができない金額が、12ヶ月分に達しない限りは、ずっとご利用いただけます。」
(イントラスト 後藤弥月さん)

▼「イントラスト」の養育費補償サービス(イントラストHPより)

成人年齢引き下げで養育費の上限年齢も下がる?

こちら、家賃保証などで実績のある保証会社なのですが、そのノウハウを、養育費の保証に転用。養育費をもらうのではなく払うことになった男性社員が自らの体験から、「すべての子供にちゃんと養育費が届くように」と企画提案したそうです。

▼イントラストの後藤弥月さんに聞きました

成人年齢引き下げで養育費の上限年齢も下がる?

未払いが出ると、この会社が、まず養育費を代わりに払って、その後、相手方に取り立てを行います。ただ手数料がかかって、契約時に1ヶ月分の養育費、2年目の契約更新でその数%の保証料が必要。

これは負担ですが、今、全国70の自治体が、これを補助する政策を実施。養育費を確保するための支援が広がっているようです。

編集部おすすめ