投資信託を利用する多くの人がインデックス運用を選択していますが、アクティブ運用を選んでいる方もいます。長期的には費用の安いインデックス運用が優位と言われがちですが、年間上位の投資信託を見るとアクティブ運用の商品が多く並んでいます。

今回はインデックス運用とは違うアクティブ運用のメリット・デメリットをお伝えいたします。


投資信託はインデックス運用が本当に正解?「アクティブ運用」を...の画像はこちら >>

お悩み

友人からインデックスファンドの方が良いと勧められているけど…

三宅裕介さん(仮名)・会社員・30歳男性(独身)


 三宅さんは普段は仕事と私生活を楽しむことに力を入れていて、資産運用についてはそこまで考えていませんでした。ある日、仕事の交流会でファイナンシャル・プランナー(FP)として働いている人に出会い、運用の大切さを聞いて納得したので相談をしてみることにしました。


 FPの人から米国S&P500種指数に連動していて運用費用の安い「インデックスファンド」と、多少の費用がかかるが、より積極的な米国株運用で良い成果を狙う「アクティブファンド」を勧められました。


 その後、仕事の同僚で運用に詳しそうな人に相談してみるとインデックスファンドを強く勧められました。アクティブファンドに投資するぐらいなら個別株を買えばいいとアドバイスまでもらいました。


 同僚からのアドバイスに納得しつつも、自分はそこまで運用に詳しくはないけど、多少費用がかかってもインデックスファンドよりも良い成果が期待できるならそっちの方が自分の好みにあうかなと考えています。


 三宅さんが運用するときにインデックスファンドよりアクティブファンドを選ぶならどんな理由が考えられるでしょうか?


コストのかかるアクティブファンドはなぜ目の敵にされているのか?

 一言でいえば、「低コストのインデックスファンドがあるのに、わざわざコストをかけてまで成績が上回るか分からないアクティブファンドに投資する必要はない」ということではないでしょうか?


 アクティブファンドとは、特定の指数(参照指数:日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)、S&P500などを指す)を上回る運用成績を目指す投資信託です。ヘッジファンドのような相場環境にかかわらず、絶対的な評価(運用利益)を目指すのではなく、あくまで特定の指数よりも良い成果を目指している点が特徴です。


 運用を担当するファンドマネジャーが商品設計を基に、市場の状況を考慮しながら株式や債券などを売買していますが、一概にアクティブファンドといってもその種類は千差万別です。


 ただ投資信託の運営管理費用などは、主に販売会社、運用会社、信託銀行へ支払われており、アクティブファンドは一般的にはインデックスファンドに比べて費用が高くなる傾向にありますので、費用以上に参照指数よりも良い成果でないと困ります。


 長期的には費用負担の大きいアクティブファンドは、インデックスファンドに比べると不利だとよくいわれていますが、それでもインデックス運用よりもアクティブ運用を選ぶ人もいます。


 そこで今回は株式投資を対象として、インデックス運用ではなくアクティブ運用を選ぶ人の理由についてお伝えしたいと思います。


知っておきたいアクティブ運用を選ぶ理由1:インデックス運用よりも成果を出したい

 一つ目はシンプルにインデックス運用よりさらに大きな成果を出したい場合です。特に代表的な株式指数は個別銘柄の良しあしを選別したわけではなく、単純に採用された銘柄を組み合わせているだけです(もちろんそれはそれで良いのですが)。


 であるなら、期待値の高い銘柄を選別して投資することで費用以上の運用成果が期待できると考えて、あるテーマ(AIや半導体など)に沿った銘柄や、割安株や成長株と分析された国内外の銘柄に投資するアクティブファンドがよく販売されています。


 個別銘柄の投資はハイリスク・ハイリターンなので、資産を大きく増やす期待ができる半面、相応の知識と時間が必要となります。銘柄選定などに時間は取れない、そこまでの投資知識がないという方が、ある分野に投資したい時などにアクティブ運用が選ばれています。


理由2:自分のやりたい運用をプロに任せたい

 大切なお金を運用するなら時間と労力をかけてしっかり投資知識を身に付け、経験を積んだ方がいいということは誰もが感じることだと思いますが、仕事や私生活が忙しくてそこまで行動に移せない。モチベーションが湧かず、どこから手をつけたらいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。


「誰かからアドバイスをもらいつつ運用したい」「インデックス運用以外の投資もしてみたいが自分では難しく感じるので運用会社のプロに任せたい」と悩む人にとって、プロによる運用は有効な選択肢の一つです。


 ただし、信頼できるからといって本当に任せっきりにしてはいけません。よく個別銘柄投資や積立投資を長年継続することで、資産を築いた方の事例などが出てきますが、そうした方々も一定の投資知識や経験を持っており、自分なりの投資手法を身に付けているからこそ成果が出ているのではないでしょうか。


 自分のやりたい運用をある程度理解できることを前提として、「費用がかかってもいいのでプロに任せる」という選択肢が出てきます。


理由3:手数料を「担当者への相談料」と割り切っている

 自分で運用や管理ができている方にとっては「勉強すればいいのに手数料を払うのはもったいない」という気持ちになるのではないでしょうか。特にネット上では投資意欲が高く、金融リテラシーを磨いている方が集まりやすいので「アドバイザーは不要」という声が大きくなるのは当然かと思います。


 しかし一方で「自分だけで考えるのは不安」「いろんな資産があって考えることが多い」「運用のことは任せて他のことに注力したい」など、さまざまな理由で相談できる人を求める方もいます。


 特にお金や投資の話に不慣れな方や、大きな金額を取り扱う方にとって、費用がかかっても誰かに相談したい、アドバイザーについてほしいと考えるのは自然です。


 もちろん、担当者がつく以上、費用がかかるのは当然です。

自分にとって必要なコストだと納得しつつも、それが過剰に高い手数料になっていないか、考慮することも重要です。


かかる費用をサービス料として納得できるかどうか

 私の経験上、運用は基本的にはシンプルで分かりやすい投資をするほど、費用は少なくて済む傾向にありますので、まずはそうした投資や活用法を知ることをおすすめしています。


 いきなり担当者に任せて運用してもらいたいと考えるのではなく、少しでもいいので自分でどんな運用方法があるのかを知るだけでも自分にあった投資を見つけやすくなりますし、費用も抑えやすくなるでしょう。


 資産運用についてかかる費用は年々減少傾向にありますが、費用をサービス料として納得できるのであれば他の人がどう言おうと、それが自分にあった投資のやり方ともいえます。ただ大切な資産を任せっきりではいけませんので、自分が理解できる方法で投資をしていくことをおすすめいたします。


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(西崎努)

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