アビシニアンと言えば、スマートで凛とした容姿が特徴的ですよね!
でも中には「凶暴化して困る」なんていう噂もあって、本当に飼えるのかな…と不安な飼い主さんもいるのではないでしょうか?
実際、見た目だけで飼うことを決めてしまって、実際に猫との生活が始まってから意外な一面に困惑している飼い主さんも多いようです…。
そこで今回は、アビシニアンの性格について詳しく掘り下げたいと思います。
基本的な性質からオス・メスの違い、子猫の特徴や飼う際の注意点まで、徹底的にお伝えしますので、ぜひ参考にしてください!
目次
性格が凶暴ってほんと?アビシニアンの5つの性格や特徴はこれ!
ではまず、肝心の性格の部分について見ていきましょう!
ネットやSNSを見ると、アビシニアンを飼っている家庭では「やんちゃぶりに困り果てた」「凶暴化して手をつけられない」など心配になるような声も多く見られます。
でも、本当にそんな要素があるのか見た目からは想像もつきませんよね。そこで、アビシニアンの性格や特徴を改めて整理してみました!
- ツンデレのデレのみ!人懐っこく甘えん坊な子が多い
- 頭が良く、人間の言葉が理解出来る子もいる
- 活発でいたずら好きの子が多い
- 猫には珍しく水を怖がらない!
- 神経質なところがあり、凶暴化する子もいる
アビシニアンの性格①:ツンデレのデレのみ!人懐っこく甘えん坊な子が多い
すっきりとした筋肉質の体にキリリとした顔立ちのアビシニアン。
高貴な雰囲気を醸し出していることから「プライドが高そう」「そっけなさそう」というイメージがあるのではないでしょうか?
しかし、実際には、まったく逆!
アビシニアンの性格は、ツンデレの「デレ」のみ。人間に対してとてもフレンドリーで、一緒にいることが大好きです。
飼い主さんが家にいれば、後をついて回ったり体をすりつけて甘えたり、豊かな愛情表現を示してくれます。
そして、かまってほしい、一緒に遊んでほしいと要求してくることもしばしば。
人懐っこくて甘えん坊なうえに、コミュニケーション上手なので「犬みたい」なんて言われることもあります。
アビシニアンの性格②:頭が良く、人間の言葉が理解出来る子もいる
アビシニアンの特徴の1つは、頭の良さ!新しいことに対する好奇心や鋭い洞察力を持ち合わせています。
飼い主さんと共に暮らしていると、その生活に順応していき、中には人間の言葉を理解する猫もいます。
ほかの猫種であっても、自分の名前を認識するのはよくあることですよね。ただ、アビシニアンの場合はそれだけでなく、飼い主さんが名前を呼べば返事をしてくれることもあるのです。
ちなみに、アビシニアンの声は鈴音のような美声で、遠い部屋から呼んでもかわいい声で応え、急いで走り寄ってくれることもあるとか。
また、言葉を理解できることから、教え方によってはお座りやお散歩をすることも可能です。飼い主さんが投げたものを取ってくるといった複雑な遊びもこなせるでしょう。
こういった点でも、やはり犬と似ていますね!
アビシニアンの性格③:活発でいたずら好きの子が多い
一方、アビシニアンの体は筋肉質で運動も得意としています。人間で言うなら、賢くて運動神経抜群の文武両道タイプといったところでしょうか。
スリムな体を活かして、走り回ったり跳び上がったり、とにかく活発に動くのが好きです!
特に子猫の頃は、好奇心旺盛で体もよく動くだけに、時にはその行動が飼い主にとっては度が過ぎたいたずらに映ってしまうことも…。
また、飼い主さんが読んでいる新聞の上にわざわざ腰を下ろしたり、操作中のパソコンのマウスの上に座り込んだりして何かと生活を邪魔されることもあるようです。
それくらいなら可愛いものですが、大切なものを落としたり壊したりすることもあり得ます。
ただ、あまりにいたずらが多いと、飼い主さんも困ってしまいますよね…。なので、アビシニアンを飼う家庭では、上下移動の可能なキャットタワーを用意してあげるのがベターです!
アビシニアンの性格④:猫には珍しく水を怖がらない!
一般的に、猫は水が苦手というイメージがありますが、アビシニアンの性格上、あまり水を怖がることはありません。
そのため、子猫のうちから水に触れさせておけば、シャンプーの際に怯えることもありません。そういった意味でも飼いやすい猫種と言えるでしょう!
また、中には怖がらないどころか水が大好きという子もいます。飼い主さんが蛇口をひねる音や水の流れだす音を聞きつけて、急いで駆けつけることもあるとか。
ただ、溺れる心配もあるのでお風呂やトイレなど水周りには気をつけてあげてくださいね!
アビシニアンの性格⑤:神経質なところがあり、凶暴化する子もいる
基本的には甘えん坊で人懐こいアビシニアンですが、まれに神経質な性格から凶暴化する猫もいるようです。
ただし!全ての猫が凶暴な訳ではありません。
一部の暴れん坊な猫に対して「凶暴」という言葉が使われてしまったせいで、少しやんちゃなだけでもマイナスに捉えられるのでしょう。
しかし実際、神経質なところがあるのは事実で、ほかの猫種よりわずかに凶暴化する比率が高いのではないかと考えられます。
というのも、アビシニアンは賢いだけに、感受性が高いからです。
普段は人懐こいだけに、突然威嚇してきたり、攻撃してきたり、飼い猫の様子が変わるとショックを受けてしまいますよね。
でも、実は先に猫の方がショックを受けていたのかもしれません。
大声で怒鳴る、忙しくて遊んであげる時間がない、引越しをして環境が変わるなど、知らず知らずのうちに猫がストレスを溜めていることもあります。
ただ、なんのきっかけもなしに凶暴化することはないので、子猫のうちから愛猫の性格をしっかりと把握して接してあげるといいでしょう。
万が一、愛猫が凶暴化したら一旦別の部屋に隔離して、時間が経って落ち着いてからいつも通りに相手をしてあげてくださいね!
アビシニアンのオス・メスでの性格の違いはこれ!
アビシニアン全体の性格を理解したところで、今度はオス・メスの性格の違いを取り上げてみましょう。
オスとメスでは、決定的な違いがあるわけではないものの、成長するにつれて少しづつ違った面を見せてくれます。
オス猫の性格:とても甘えん坊で、愛情表現をしてくれる!
アビシニアンは特にオス猫の方が甘えん坊です。基本的にはおっとりとしてマイペースに生活しますが、素直に感情を表現するので飼い主さんへの愛情がストレートに伝わります!
遊びたい時は活発に動き回り、甘えたい時は体をスリスリ。全身で感情や愛情を表現してくれるのでわかりやすく、付き合うほどに愛おしさも高まるでしょう。
- 甘えられるのが好きな人
- 猫とたくさんスキンシップを取りたい人
メス猫の性格:甘えん坊だが少しツンデレの部分がある!
アビシニアンのメス猫は、オスに比べると少しツンデレな部分があるでしょう。
オスが甘えたい時には率直な態度で示すのに対して、メスはあえて距離を取ったりタイミングをはかったりすることがあります。
人間に甘えることが大好きではあるけれど、オトナの自立心を失っていないかのようですね!
とはいえ、成猫になっても遊ぶことは好きで、おっとりしたオスよりむしろ活発に動き回ります。
- ツンデレの猫が好きな人
- 一般的な猫との生活をイメージしている人
アビシニアンは毛色によっての性格の違いはあるの??
アビシニアンの代表的な毛色は、ブルー、レッド、ルディ、フォーンの4種です。
大きな目と耳、野性的でしなやかな肢体と同様、繊細で優雅なティッキング(ティックドタビー)が入ることも、4種に共通する特徴です。
- ティッキング(ティックドタビー)とは?
毛の1本1本にカラーの濃淡が帯のように入り、被毛に縞となって浮き出るものをティッキングと呼んでいます。
どの毛色のアビシニアンもそれぞれに美しいティキッングが入り、成猫に近づくほど細かな縞となっていきます。
アビシニアンの毛色による性格の違いは特になく、純粋に見た目のみの違いです。
ただ、同じアビシニアンでも毛色によって見た目の印象がガラッと変わるので、一体どんな違いがあるのか可愛い画像とともに紹介していきます!
アビシニアンの毛色:ブルー
ベースカラーは青みがかったグレーとベージュ。そこに濃いグレーのティッキングが入って、縞模様を描きます。足の内側やお腹はベージュ、鼻、肉球は濃いスモークピンクです。
全体的なカラーパターンから神秘的でクールな印象を与えますが、実際にはとてもフレンドリーで甘えん坊。そのギャップに魅力を感じる人も多いようです。
4種の毛色の中でも比較的数が少ないため、希少種としても人気の高いカラーです。
アビシニアンの毛色:レッド
赤みがかった茶色や栗色がベースカラー。全体的に艶やかで暖かい印象を受ける色合いで、ティッキングにはシナモンのような濃い茶色が入ります。
ルディと同じ系統の色合いですが、ルディとは違って黒色のティッキングが入りません。耳の内側は薄いピンク、鼻、肉球は濃いピンク色です。
アビシニアンの毛色:ルディ
古くより「黄金の被毛を持つ猫」と言い伝えられているアビシニアン。
その原種に最も近い姿をしているのが、ルディだと言われています!アビシニアンの中でも数が多く、代表的なカラーと言ってよいでしょう。
ベースカラーはオレンジブラウンで、オレンジから濃い茶色、黒色のティッキングが入ります。
鼻はピンクがかった茶色で、肉球は茶色、黒などの濃い色。しっぽの先も黒くなっています。
アビシニアンの毛色:フォーン
フォーンとは「小鹿」の意味で、それに似た色合いのことをさしています。
アビシニアンのフォーンは、アビシニアンレッドの色素を薄めて柔らかくしたような印象ですね。淡いイエローブラウンをベースカラーに、薄いこげ茶色がティキングとして入ります。
鼻、肉球はサーモンピンクです。
新種のソマリとアビシニアンの性格の違いはあまりない!
ソマリは、近年人気の長毛種の猫で、アビシニアンと容姿が似ています。
それもそのはず!ソマリは、基本的に短毛であるアビシニアンの中で、ごく稀に生まれる長毛タイプを交配させて確立した新種なのです。
アビシニアンにとっては親戚みたいなものですね。
そのため、双方で異なるのは毛の長さだけ!毛を除けば、体つきや顔立ちはそっくりです。
もちろん、声のかわいらしさや人懐っこくて甘え上手な性格も、アビシニアンの特徴を受け継いでいます。
アビシニアンを飼いたいけれど、ふわふわの長毛種にも惹かれるならソマリを飼うのもおすすめですよ!
アビシニアンの子猫は壁を走るほどやんちゃ!?
性格や特徴のところで触れたように、アビシニアンは活発でやんちゃです。特に子猫のうちは、その特徴が顕著に現れるので飼い主さんは苦労するかもしれません…。
実際、アビシニアンを飼っている家庭では、次のような事例があります。
アビシニアンの子猫時代のエピソード①:壁をも走る俊敏さ!
子猫時代は、とにかく部屋の中をエネルギー全開で猛ダッシュ。床ばかりか、机や棚の上にも軽々と跳びのって、物を倒したり落としたりして前足で触ると反応するのが面白いのか、さまざまな物を壊されてしまいました。
時には壁をも走る!あまりの俊敏さに捕まえることもできず困りました。
アビシニアン子猫時代のエピソード②:身の危険をかえりみず…。
何に対しても好奇心旺盛なのはいいのですが、こちらが家事をしている時には危険な場面もありました。
例えば、調理をしている際のコンロやアイロンにも恐れず近寄ってきます。キッチンの入口に柵を設置しても、軽々と跳びこえてしまうし、コンロ台にもジャンプ…。自分のヒゲやしっぽを焦がしたことがあるくらいです。
アビシニアンの子猫時代のエピソード③:甘えん坊がエスカレートして…。
体を摺り寄せて甘えてくる姿はとてもかわいいけど、かまってコールに答えるほど甘えん坊がエスカレート。仕事から帰宅すると、ずっとついて回るために、食事やお風呂、トイレなどの日常生活さえままなりません。
いざ遊び始めると興奮しタックルしてくるので、足も肩周辺も傷だらけです。
やはり活発なアビシニアンは、子猫の頃からやんちゃエピソードがちらほら…。苦労した飼い主さんも多いようですね。
でも、子猫がやんちゃなのはアビシニアンに限ったことではなく、どの猫種でもそれなりに大変です。
ただアビシニアンの場合は、小さな時から信頼関係を築くことで、成猫になってからもうまく付き合えるようになりますよ!
以上で、アビシニアンの性格や特徴についての紹介を終わります。アビシニアンの性格を考慮すると、次のような人がアビシニアンを飼うのに向いているでしょう。
- ついつい猫に話しかけてしまう人
- 猫と仲良しな生活を送りたい人
- しっかりとしつけが出来る人
- マンション暮らしの人
アビシニアンは、野良猫を見つけるとついつい声をかけてしまうような猫好きさんにおすすめです!
とても賢いアビシニアンは、名前を呼ばれたら返事をしてくれる子もいますからね。猫とのコミュニケーションに喜びを感じる人にはぴったりだと言えます。
また、体を動かして遊ぶことや甘えることが大好きなアビシニアンは、人と触れ合う時間を必要とします。
なので、ただ一緒に暮らすだけでなく、積極的に仲良くしたい人におすすめの猫種です!
ただ、賢く神経質な部分が悪い方に出れば、噛み癖やいたずらに手を焼くこともあるかもしれません…。稀ではありますが、凶暴化することもないとは言い切れません。
その点を踏まえた上で、しっかりとしつけをできる飼い主さんなら良きパートナーになってくれるでしょう。
ちなみに、アビシニアンの声は音量も小さく、無駄に鳴くことがありません。ですから、マンションのような集合住宅でも近所迷惑とならずに飼うことができますよ!
アビシニアンの性格をすみずみまで知ることで、飼う心配は解消できたでしょうか?かわいい猫ちゃんと縁があったら、ぜひ仲良く暮らしてくださいね。