猫の血液型は何種類?性格は変わる?検査の仕方まで全部まとめました!

人間には4つの血液型があると言われていますが、実は犬や猫にも血液型があると知っていましたか?

しかし、人間と違って出産時に必ず検査するわけではないので、愛猫の血液型を知っている飼い主さんは意外と少ないようです…。

そこで今回は、猫の血液型の種類やその調べ方、血液型による性格の違いについて詳しくまとめてみました!

また、万が一に備えて輸血の注意点についても触れているので、ぜひ参考にしてくださいね。

猫の血液型は何種類ある?多い血液型の割合は?

まず最初に、猫にはどんな血液型があるのか見ていきましょう。

また、同じ猫でも種類によって血液型の比率が異なるため、猫種ごとの血液型の割合についてもまとめてみました!

猫の血液型はA型、B型、AB型の3種類!O型は存在しない!

人間の血液型 猫の血液型
A型、B型、O型、AB型
A型、B型、AB型

人間の血液型といえば「ABO式」で大きく4種類に分類されていますよね。さらに踏み込むと「Rh式」のプラスマイナスも重要視されています。

一方、猫の血液型で現在確認されているのはA型、B型、AB型の3種類です!人間の血液型と比較すると、猫にO型は存在しません。

しかし、注意したいのは猫のA型=人間のA型ではないということ。もちろん、猫のB型=人間のB型でもありません!

単に、呼び名としてAやBを当てはめているだけで血液自体は全く異なるものです。

猫の血液型はどんなふうに遺伝する?

父猫の血液型/母猫の血液型 A B AB
A A A A
B A B AB
AB A AB AB

3種類ある猫の血液型のうちどの血液型になるかは、親猫からの遺伝によって決まります。これは人間と同じく「メンデルの法則」に従うものです。

また、少し難しいのですが血液型には顕性(優性)遺伝子潜性(劣性)遺伝子の2つが存在します。

簡単に言うと、子に受け継がれやすい遺伝子とそうでない遺伝子があるということですね。

例えば、赤い花と白い花を交配した時に赤い花の出現率が高くなるのは、赤色=顕性遺伝子、白色=潜性遺伝子だからです。

猫の血液型においても顕性と潜性があり、どの血液型が生まれやすいかは以下のように決まっています。

A型>AB型>B型

つまり、猫の場合はA型が優位ですから、両親の遺伝子のうち一方がA型であればA型となり、B型は両親ともにB型の場合しか生まれません。

そのため、猫の血液型ではA型が最も多いとされています。

ただし、AB型については必ずこのとおりとは限りません!A型×AB型の両親からAB型の子猫が生まれるケースがあるので、AB型のみ他の血液型に左右されないとも考えられています。

猫の品種によって異なる血液型の割合

遺伝の仕組みから、猫の血液型で最も多いのはA型だということがわかりました。

しかし実際は、地域ごとに猫の交配が進みますから、世界各国で猫の血液型の比率は大きく異なります!

ちなみに、日本の在来種のほとんどはA型で、B型やAB型の猫は10%にも届きません。

また、猫の品種によっても血液型の割合は異なります。

特に日本のようなペット大国では、猫の繁殖に人の手が介入しますから、ある程度血液型に偏りが生じてしまうのは無理もないでしょう。

猫種による血液型の偏りは、それぞれの全体のうちB型が占める割合によって、以下のように分類することができます。

B型 猫種
ほぼ0% アメリカンショートヘア、ロシアンブル―、シャム、オリエンタル、メインクーンなど
10~25% ヒマラヤン、ペルシャ、アビシニアン、ソマリ、スコティッシュフォールドなど
25%以上 ラグドール、ブリティッシュショートヘア、デボンレックス、エキゾチックショートヘア、コーニッシュレックスなど

B型がほぼ0%であるということは、A型がほとんどであることを意味しています。

アメリカンショートヘア、ロシアンブルー、シャム、オリエンタル、メインクーンに至っては、ほぼB型が存在しません。

教授
ただし!少ない血液型だからといって、特に健康面で不安があるわけではないから安心するのじゃぞ。

猫は血液型によって性格が変わるの?各血液型の特徴は?

人間の世界では、血液型別の性格で話が盛り上がったりしますよね。しかし、猫は血液型で性格が変わるようなことはありません!

もし本当に血液型で性格が変わるようなことがあれば、日本の在来種はほとんどがA型ですから、みんな似たような性格ということになってしまいますからね…。

ですから、猫の血液型はあくまで血液のタイプというだけで、性格を語れるようなものではないということです。

猫の性格については、血液型よりも品種や血統、育った環境を参考にした方が予測しやすいと言えるでしょう!

愛猫の血液型を知っておくメリットは?

猫の血液型と性格は何の関係もありませんが、愛猫の血液型を知っておくと役に立つシーンが2つあります!

  • スムーズに輸血が受けられる。
  • 親猫から子猫に安心して授乳できる。

それぞれ、血液型を知っておくとどのように役立つのか詳しく見ていきましょう。

猫の血液型を知るメリット①:スムーズに輸血が受けられる

まず第一に、愛猫が大怪我や病気になった時に、血液型がわかればスムーズに輸血を受けさせることができます。

猫から猫への輸血には、血液型の一致、そして血液同士の相性が重要になってきます。

仮に血液型が分かっていても適合検査は必要ですが、血液型が分からないとなれば通常より5分~10分時間をロスしてしまうのです。

一刻を争うような状況であれば数分のロスでも命取りなので、万が一に備えて血液型の検査を受けておくことを強くおすすめします!

猫の血液型を知るメリット②:安心して子猫に母乳を与えられる

意外かもしれませんが、出産・授乳においても血液型は重要な意味を持っています。

というのも、母猫と子猫の血液型が異なる場合、母乳を飲むだけで子猫が命を落とす可能性があるからです!

特にB型の母猫がA型の子猫に授乳すると、子猫の赤血球が次々と壊れてそのまま死に至ることがあります。これを新生子溶血と言います。

もし新生子溶血を発症した場合は、黄疸や血尿などの症状が出て回復するのが難しいでしょう。

B型メスとA型オスとの交配を避けるのが何より大事ですが、もし出産したとしても、すぐに乳母猫の初乳あるいは人工授乳へと切り替えることで、新生子溶血の発症を防げます。

ただし、人工授乳にした場合は初乳の免疫が得られないため、ワクチン接種の時期を早めること検討してくださいね!

猫の血液型の調べ方!検査方法から料金まで詳しく解説!

性格には関係ないとはいえ、愛猫の命を守るためには血液型を知っておいて損はありません。

実際に愛猫の血液型を調べたいという場合は、動物病院で検査キットを使って簡単に調べることができます。

検査キットを使用した猫の血液型の調べ方

①猫から血液を採取する

0.5ml以上の血液を静脈から採取する。

②検査キットで血液凝集反応を確認する

まずは①で採取した血液を検査キットの「自己凝集反応」に滴下する。※この時点で凝集した場合は自己免疫疾患の恐れあり。

③A型とB型それぞれの血液凝集反応を確認する

続いて①で採取した血液を検査キットの「A型」と「B型」それぞれに滴下する。凝集反応の結果から血液型を判定。

検査キットを備えている動物病院であれば、このとおり10分程度の簡単な検査で血液型を調べられます。

基本的にはその日のうちに結果が出ますが、精密検査になった場合は専門の機関へ送られるため、数日から1~2週間かかることもあるでしょう。

また、病院によっては検査キットを置いていないこともあるので、事前に確認しておくのがおすすめです!

猫の血液型検査にかかる料金や結果が出るまでの期間

項目 内容
検査料金 5,000円~10,000円前後
検査結果が出るまでの期間 即日~2週間

猫の血液検査にかかる料金は、5,000~10,000円程度です。動物病院によっても変わってきますが、最低でも5,000円はかかると考えておきましょう。

また、動物病院に出向く手間や猫のストレスを考えても、血液型検査のためだけに病院に行くのは少し気が引けますよね…。

なので、健康診断や別の用事で病院へ行くついでに受けるのがおすすめです!

まとめ

猫の血液型には、A、B、ABと3つの種類があり、A型が大部分を占めていることがわかりました。猫種によっては、B型の比率が違い、AB型の存在はごく少数です。

そして人間と同じく、猫の場合も、別の血液型同士は不適合の反応を示します。そのため、あらかじめ血液型を検査しておくことで、次のようなシーンに役立つでしょう!

  • 病気、怪我が原因で、輸血が必要になった時
  • 交配させ、子猫を出産させたい時

もしこの記事を読んで、愛猫の血液型を知っておきたいと思ったら、ぜひかかりつけの動物病院に問い合わせてみてくださいね!

そうして知った血液型の情報が、いつか愛猫の命を守ることに繋がるかもしれませんよ。

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