ふわふわとした毛並みと短いしっぽが特徴のキムリック。世界では人気の高い猫種ですが、日本ではまだ認知度が低く知らない人も多いでしょう。
そんなキムリックですが、一体どんな猫なのでしょうか?見た目の特徴や性格、販売価格が気になりますよね。
そこで今回は、キムリックの特徴や性格、飼い方までキムリックの魅力を余すところなくお伝えしていきます!
目次
キムリックってどんな猫なの?歴史は?
キムリックの祖先は17世紀頃に、マン島に降り立ったマンクスが土着化したものと考えられています。その後マン島だけではなく、イギリス周辺の小島で繁殖するようになりました。
その後、1960年代の初めに品種として認識されるようになり、それから徐々に人気を高めていったのです。
そうした成り立ちから、キムリックは別名「ロングヘア・マンクス」と言われています。短毛のマンクスの中から突然変異で誕生した長毛種がキムリックということですね。
被毛の長さを除けば、マンクスとキムリックの間に違いはありません!
そのため、猫の品種登録団体の間でもマンクスとキムリックは別々の種類と認識する団体と、ロングヘアーのマンクスだと認識する団体があります。
ちなみに「キムリック」という名前は「ウェールズの」という意味で、キムリックが繁殖するきっかけとなったイギリスのウェールズ地方から付けられたようです。
キムリックの特徴はかわいいしっぽ!
では、キムリックの見た目の特徴を見ていきましょう。マンクスとの違いは毛の長さですが、実はしっぽの長さにも特徴があります。
キムリックは、しっぽの長さによって3つの種類に分けられます。
- ランピー…全くしっぽがない
- スタンピー…わずかにしっぽがある
- ロンギース…普通の猫と同じように長いしっぽがある
このように、同じキムリックでもしっぽの長さによって呼び名が変わるんですね。
これには諸説ありますが、キリスト教ではキムリックやマンクスにしっぽがないのは「ノアの箱舟に乗り込む際に扉にしっぽが挟まり切れてしまった」と考えられているようです。
また最初にお伝えした通り、長めのモフモフした毛並みが特徴的で触り心地も抜群ですよ♪
キムリックの子猫の値段や価格はいくら?
ではそんなキムリックを飼いたいとなった場合、どこで手に入れられるのでしょうか?それに、価格も気になりますよね。
そこで、キムリックの価格相場と購入方法をまとめたので順番に見てみましょう!
キムリックの子猫の値段
25万円~40万円
キムリックの価格相場は、25万円〜40万円程度です。価格相場で見ると、他の猫と比べて平均的〜やや高めですね。
一般的には、毛色や耳の形、足の長さなどその品種の特徴が強く出ているほど割高になりますが、キムリックの場合はそうした値段が上がりやすい条件はありません。
強いて言うなら、子供を産めるメスの方が若干高いぐらいでしょうか。
ただキムリックは、非常に繁殖が難しく大変貴重な猫種です。なので、認知度が低くてもマンチカンやスコティッシュフォールドなどの人気種と変わらない値段がついています。
キムリックを購入するなら海外ブリーダーがおすすめ!
生体価格(20万円〜40万円)+渡航費+輸送費+輸入にかかる税金
キムリックはまだ名が知れてないこともあり、国内で購入するのはかなり難しいでしょう。
そもそもキムリックの繁殖が難しいこともあり、日本国内にブリーダーやキャッテリーがいないのが現状です。
マンクス同士の交配ではまれにキムリックが生まれることもありますが、国内にはマンクスのブリーダーも存在しないためそれもあまり期待はできません。
そのため、キムリックを購入するには海外のブリーダーからの購入を検討する必要があります。
その場合、海外のブリーダーと直接その国の言語でやりとりするので、ある程度の語学力が必要です。キムリックの場合はイギリスが本拠地なので、おそらく英語ですね。
また上記のように、キムリックの費用に加え輸入費用がかかるので、総額50万円〜60万円近くかかることも想定しておきましょう。
キムリックの性格は飼い主に従順!でも他の人には懐きにくい!?
キムリックは他の猫とはちょっと一風変わった性格の持ち主でもあります!基本的な性格は次のとおりです。
- 飼い主に従順な番犬タイプ
- とっても甘えん坊
- しつけがいらないくらい賢い
ではそれぞれ詳しい性格を見ていきましょう!
キムリックの性格①:飼い主に従順な番犬タイプ
キムリックは運動真剣が抜群で、元々ネズミ捕りが上手かったこともあり用心棒のような役割も担っています。
侵入者に対しても素早く対応ができるので、猫ですが番犬のように家族を守ってくれるんですね。
そうした性格から飼い主さんにはとても従順な反面、来客に対して警戒心が強いと言われています。
ですから、新しく家族やペットが増える際は、警戒して傷つけたりしないよう気をつけてくださいね!
キムリックの性格②:とっても甘えん坊!
外向きには警戒心が強いキムリックですが、飼い主さんには甘えん坊な一面があります。
運動能力が高いこともあり、飼い主さんと一緒におもちゃで遊ぶことも大好きです。
また、子猫のうちは警戒心より好奇心の方が強いので、新しい家族やペットともすぐに仲良くなることができるでしょう。
ただし!成猫になってからは家族とそれ以外の人で線引きができるので、人見知りな印象を抱くかもしれません。
キムリックの性格③:しつけがいらないくらい賢い!
キムリックは賢い猫で、しつけなどで困ることはほとんどありません。投げたおもちゃを取ってくることもできますし、リードをつけてお散歩ができるようになる場合もあります。
ですが、頭が良すぎるあまり、その賢さで飼い主さんを困らせることもあるでしょう。特に、ドアを開けての脱走には気をつけたいところです。
脱走防止のストッパーをつけたり、玄関を開ける時はケージに入れたりするなど、工夫しながらうまく付き合っていきましょう。
キムリックの人気の毛色は?画像で見てみよう!
キムリックの毛色はマンクス同様「単色」「三毛」「トラ」などあらゆるパターンがあります。中でも人気なのが黒、白、茶の単色です!
では、それぞれどんな風貌なのか画像付きで見てみましょう。
黒のキムリック
キムリックは様々な毛色が存在するため、黒一色は珍しいと言われています。クールな印象でとてもかっこいいですね。
黒い被毛のキムリックは、甘えん坊で遊び好きの一面があり、飼い主さんのことがとても大好きです。
ただ、構ってあげる時間が足りなければストレスをため込んでしまうので注意しましょう。
白のキムリック
白い被毛のキムリックは警戒心が強く、飼い主さんに対する独占欲が強くでる傾向にあります。
他の猫に対しても愛情深いと言われますが、他の猫にばかり構っていると問題行動を起こしてしまうかもしれません。
性格はいわゆるツンデレなので、寄ってきたときにはたくさん甘やかしてあげましょう!
茶色のキムリック
茶色の被毛のキムリックは、とてもやんちゃで運動好きな子が多いと言われています。
成猫になっても子猫の頃と変わらず遊びまわる子が多いため、たっぷり遊べる空間を用意してあげるといいでしょう。
高いところも好きなので、キャットタワーやキャットウォークを用意するなど猫が動きやすい環境を整えてあげることも大切です。
キムリックの寿命や体重は?
実際にキムリックを飼うとなれば、どれくらいの大きさまで成長するのか、何年くらい生きるのかも重要ですよね。それによって、人生設計も住む環境も変わってくるかと思います。
そこで、キムリックの平均体重と平均寿命をまとめてみました!
キムリックの平均体重
オス | メス | |
---|---|---|
一般的な猫 | 3.5kg~5.5kg | 3.0kg~4.5kg |
キムリック | 4.0kg~6.0kg | 3.0kg〜5.0kg |
キムリックは、猫の平均体重と比べるとやや重めですが長毛種の中では軽い部類に入ります。
キムリックの中でもしっぽが短いランピーやスタンピーなら、見た目は他の猫より小さく見えるかもしれませんね。
キムリックの平均寿命
一般的な猫 | キムリックの寿命 |
---|---|
15年前後 |
キムリックの平均寿命は8年~13年と言われています。猫の平均寿命が15歳前後ですから、やや短命であることがわかります。
ただこれはあくまでも平均寿命。他の猫と同様に15歳以上生きているキムリックもいますから、健康に気をつけて長生きさせてあげたいですね!
キムリックを飼う時に注意すること2つ!
実際にキムリックを飼うことが決まったら、飼い主さんとキムリック双方が心地よく過ごせるように次のことを気をつけましょう!
キムリックを飼うなら子猫のうちに!
キムリックはとても警戒心が強いため、成猫になってからの環境の変化をとても嫌がります。
ですので、キムリックを飼うなら子猫のうちがおすすめです!また、多頭飼いする場合も子猫の頃から一緒に育てるか、先住猫がいるなら子猫のうちに迎え入れましょう。
毎日のブラッシングを欠かさずに!
キムリックの特徴とも言える長い被毛を綺麗に保つため、1日1回、できれば2回ほどブラッシングをしてあげましょう。
警戒心が強いことも災いしてブラッシングを嫌がるキムリックもいるようですが、そこで諦めてはいけません!
キムリックのような長毛の猫は、毛がもつれたり毛玉症になるリスクが高いので、ブラッシングを怠るわけにはいかないですからね。
手で撫でる→手袋タイプのブラシ→普通のブラシの順に根気よく慣れさせてあげてください!
キムリックを飼うのに向いている人はこんな人!
最後に、性格や特徴を踏まえてキムリックを飼うのに向いてるのはこんな人です!
- 初めて猫を飼う人
- たくさん遊んであげたり、甘やかしてあげたい人
- 生活環境を整えてあげられる人
賢くしつけのしやすいキムリックは、初めて猫を飼う人にもおすすめです!
しかし賢いあまりに脱走の心配もあるので、窓やドアの脱走防止対策は忘れずに行いましょう。
また、キムリックは遊び好きなので、たくさん遊び回れる環境を用意してあげることも大事です。
キムリックがしっかり運動できる環境を用意し、一緒に遊ぶ時間をたっぷり作ってあげてくださいね!
見た目が可愛いだけでなく、中身も魅力的なキムリック。いつか飼ってみたいと思ったのではないでしょうか?
海外のブリーダーから購入するなど大変な面もありますが、手間をかける価値がある素敵な猫だと言えるでしょう。
育てていくとさらに愛着が湧いて、もうキムリック以外の猫は飼えなくなってしまうこと間違いなしですよ♪