短毛種なイメージが強いスコティッシュフォールドですが、長毛のスコティッシュフォールドもいるということをご存知でしょうか?
セミロングの子もいますが、長毛はとても希少で「幸運を呼ぶ」と言われるほどです。
長毛のスコティッシュフォールドは「ハイランドフォールド」や「ロングアンドフォールド」と別名で呼ばれることもあるんですよ!
珍しい長毛のスコティッシュフォールドの詳しい生態や購入方法などを見ていきましょう!
目次
スコティッシュフォールドの長毛種(ロングヘアー)とは!
スコティッシュフォールドは1961年にスコットランドで生まれた子猫が、突然変異で折れ耳を持って生まれたのが起源だと言われています。
長毛のスコティッシュフォールドが生まれた理由のひとつとして、この子猫が長毛だったことが挙げられます。
それに加え、品種改良の過程で長毛の遺伝子が入っているブリティッシュショートヘアと交配が行われ、現在のように短毛と長毛、どちらも見られるようになりました。
また、アメリカンショートヘアやエキゾチックショートヘアなどと交配も重ねられたこともあり、毛色が多様化したのも特徴です。
そのためスコティッシュフォールドは、被毛の長さも色も自分の好みをチョイスすることができますよ!
スコティッシュフォールド長毛の立ち耳
スコティッシュフォールドの発祥の地であるスコットランドは、寒い冬に多くの雨が降る気候帯です。
そんな厳しい冬の寒さでも身体が冷えないように、スコティッシュフォールドの毛質はとても弾力があるが特徴です。
長毛になるとそこにさらに厚みが増して、他の長毛種とはまた違うモフモフとした触り心地の被毛になります。
首の毛や指先や尾などに飾り毛があり、ゴージャスな見た目になるのも長毛ならではですね♪
スコティッシュフォールド長毛の折れ耳
猫の毛の長さは「L」と「l(Lの小文字)」という遺伝子によって決まります。
両親から「L」または「l」のどちらかの遺伝子をもらうのですが、その組み合わせが「LL」、「Ll」の場合は短毛、「ll」の場合のみ長毛が生まれます。
そのため、短毛と比較して長毛の割合は少なくなるのです。
折れ耳のスコティッシュフォールドは生まれる確率が3割程度ですので、長毛で折れ耳のスコティッシュフォールドはとても希少価値が高いのです!
ペットショップでも見かけることができれば幸運だと言われるのも頷けますね!
スコティッシュフォールドは長毛で黒色だとかなりレア!?
スコティッシュフォールドの被毛の色は様々な色が公式として認められている反面、滅多に出会えないようなレアカラーもあります。
それは黒やグレーなど、単色の被毛です!
アメリカンショートヘアなど、色も模様も多様にある猫種との交配が進められてきたため、そもそも単色の遺伝子を持つ個体が少ないことが理由として挙げられます。
ただでさえ個体数が少ない単色の被毛を持つ長毛種で、尚且つ折れ耳となるとかなりレア度が高くなりそうですね!
スコティッシュフォールドの長毛の子猫・成猫の値段や価格はいくら?
ここまでで長毛種がかなり希少だということが分かりましたが、やはり気になるのは実際に購入するときに短毛種とどのくらい金額に違いがあるのかということですよね!
早速スコティッシュフォールドの値段の違いを見てみましょう!
子猫 | 成猫 | |
---|---|---|
長毛×立ち耳 | 20万~30万 | 10万~18万 |
長毛×折れ耳 | 20万~35万 | 15万~20万 | 短毛×立ち耳 | 18万~25万 | 8万~15万 | 短毛×折れ耳 | 20万~35万 | 10万~18万 |
若干の値段の違いはありますが、短毛か長毛かということでの値段の変動はほとんどないようです。
やはりチャームポイントでもある耳が折れ耳か、立ち耳かという点が価格の変動に大きく影響してきます。
折れ耳のスコティッシュフォールドは、立ち耳と比較すると5万円前後価格が上がる傾向にあります。
購入時にはその点も考慮して検討していきたいですね!
珍しいスコティッシュフォールドの長毛種はどこで販売してる?ブリーダー、里親?
普段あまり見かけられない長毛のスコティッシュフォールドですが、購入したい場合はどこから購入するのがいいのでしょうか?
ブリーダー、里親、ペットショップで購入するメリット、デメリットをまとめてみました!
ブリーダーから引き取ることのメリット・デメリット
ブリーダーから引き取るメリットとして、探す手間がかからないことが挙げられます。
スコティッシュフォールドのブリーダーは全国各地に存在し、実際に長毛の子猫を扱っているところも見受けられます。
常に長毛の子が生まれるわけではないので、取り扱いはその時々ですが、ペットショップなどで探すよりも簡単にお気に入りの子が見つけられますね!
逆に注意すべきなのが、悪徳ブリーダーの存在です。
特にスコティッシュフォールドの場合は、折れ耳同士の交配が禁止されていることもあり、ブリーダーの見極めが肝心です。
実際に会うことができれば飼育環境が見れたり、両親に会えるメリットもあります。
ブリーダーから引き取ることを検討している方は、その点もふまえて慎重にブリーダーを選択していきましょう。
里親になることのメリット・デメリット
里親になるメリットとして一番に挙げられるのが、費用を最小限に抑えられるという点です。
今までかかったワクチン代や手術代のみで引き取ることができるため、ペットショップやブリーダーと比べ、引き取りにかかるお金が少額で済みます。
その分、健康に気遣った餌だったり、キャットタワーを買ってあげるなど、迎え入れの準備にお金を割くこともできますよね♪
デメリットとしては、血統種の子猫の里親募集が非常に少ないことが挙げられます。
成猫であれば里親の募集が行われていることもあるかもしれませんが、成猫になってからの飼育は苦労や困難も多くあります。
成猫の里親になる際には、しつけや生活で困ったことがあっても見捨てない覚悟も持ち合わせておいてください!
ペットショップで購入することのメリット・デメリット
ペットショップで購入するメリットは、子猫の身元がはっきりとしていることです。
ペットショップにいる子猫は親猫がはっきりとしているので、ブリーダーのように目利きをする必要がありません。
その反面、長毛のスコティッシュフォールドをペットショップ見かけるのが難しいというデメリットが挙げられます。
またブリーダーや里親になるよりも、費用がかさんでしまう点も注意しておきましょう。
長毛のスコティッシュフォールドはどんな性格?短毛との違いはあるの?
長毛のスコティッシュフォールドと短毛のスコティッシュフォールドは、性格に何か違いはあるのでしょうか?
長毛のスコティッシュフォールドはこのような性格です!
甘えん坊さん
スコティッシュフォールドはとても甘えん坊な性格の持ち主です。
飼い主さんのそばを離れず、ちょこまかと歩く姿はとても愛らしいですよ♪寝ているときも一緒に寝るのを好む子が多いようです!
しかしその分、寂しがり屋なので留守番の時間が長かったり、一緒にいても相手にしてもらえないとストレスを感じてしまう場合があります。
ストレスがかかると心身にも悪影響を及ぼしますので、一緒にいるときはできる限り構ってあげるようにしましょう!
優しくて人懐っこい
人間が大好きでとても人懐っこい性格をしています。初めて会った人にもすり寄っていき、すぐになじむことができます。
初めて猫を飼う人でも非常に飼いやすく、とてもおすすめできる猫種ですよ!
穏やかでおっとりしている
のんびりと穏やかな性格をしていて、飼い主以外の人や他の猫などを威嚇することもほとんどありません。
そのため、多頭飼いや小さな子供がいるご家庭にもぴったりです!
鳴き声も小さく鳴くこともほとんどないため、集合住宅などでも近所を気にせず飼うことができますよ!
長毛のスコティッシュフォールドの性格を見ていきましたが、短毛の子との性格の違いはほとんどないようです!
代表的なスコティッシュフォールドの愛らしい性格なので、メロメロになること間違いなしですね!
長毛のスコティッシュフォールドはお手入れやカットが大変?抜け毛対策は?
長毛のスコティッシュフォールドは毛玉ができやすいため、日々のブラッシングが欠かせません!
猫はブラッシングが好きな子が多いですが、臆病な性格の子も少なくありませんので子猫の頃からお手入れに慣れさせることが大切です。
スキンシップを取ることが好きな子が多いので、始めのうちは手で撫でることを慣れさせ、ブラッシングを行ってあげましょう。
お尻の毛などは毛玉になりやすく、うんちがついてしまうことも少なくないので、お尻の周りの毛は短くしたほうがお手入れが簡単で普段から清潔に保てますよ!
また、足の裏の毛も長くなりますが、伸ばしておくと関節を痛める原因となります。
歩いたり走ったりしている時に滑っている様子が見受けられた場合にはカットしてあげるようにしましょう。
ハサミやバリカンを使う場合は、お互いに怪我をしないように気をつけてくださいね!
スコティッシュフォールドの長毛種を飼う時に注意すべきこと3つ!
毛球症に注意!
長毛種は短毛種と比べると抜け毛が多く、毛づくろいをしながら毛を飲み込んでいます。通常、その毛はうんちと共に排出されたり、毛玉を吐くことで解消しています。
しかし換毛期や、加齢などで胃腸の機能が低下したりしていると毛玉が胃に停滞して排出できなくなることがあります。これを毛球症といいます。
猫はよく毛玉を吐きますが、次のような症状が出ていたら要注意です!
- えづくことが多いけど吐かない
- 苦しそうに吐くけど水分しか出てこない
- 食欲がない
このような異常が長く続く場合には動物病院を受診するようにしましょう。
重篤な場合には手術が必要となることもあります。日頃から毛玉ケアを行うことで未然に防ぎましょう!
叱り方に気をつける!
スコティッシュフォールドはその優しい性格もあり、怒られるのがとても苦手です。
スコティッシュフォールド自身に向けてではなくても、家族喧嘩で怒鳴ったり、イライラした様子を見せるだけでもストレスが溜まってしまいます。
よく鳴くようになったり、噛みついてきたりするようなことがあれば、それがストレスのサインです!
繊細な性格であることを意識し、叱る時はできるだけ怒鳴らずに優しく言い聞かせるように伝えてあげましょう。
子猫のうちは足腰に気を遣ってあげて!
スコティッシュフォールドが子猫のうちは、穏やかな性格でありながらもとても遊び好きです。
高いところからジャンプすることも大好きですが、成長段階である骨格や筋肉を傷めないように注意が必要です。
特に、スコティッシュフォールドは遺伝的な病気である遺伝性骨形成異常症になりやすい傾向があります。
- 遺伝性骨形成異常症…軟骨の形成異常が耳以外の場所に発症すること
生後3ヶ月ほどから症状が出てきて、成長期が終わるころには進行が止まりますが、進行具合によっては強い痛みが出ることもあります。
なるべく高い位置からのジャンプを避けるように生活させてあげたり、走り回るときに負担がかからないようマットを引いてあげるのもいいですね。
特に折れ耳のスコティッシュフォールドに起こりえることですが、立ち耳の子でも十分に注意してあげましょう。
スコティッシュフォールドの長毛種と相性のいい人はこんな人!
長毛のスコティッシュフォールドと相性のいい飼い主さんはこんな人です!
- 毛玉のケアをきちんとしてあげられる人!
- 子猫の頃から遊ぶ環境に気配りのできる人!
- 小さい子供や他のペットがいる家庭!
長毛のスコティッシュフォールドを飼うのにあたって、最も重要になるのは毛玉ケアや軟骨形成異常のケアをきちんとしてあげるということです!
スコティッシュフォールドは初心者でも飼いやすく、集合住宅にも適していますが、それだけではなくきちんと日頃から面倒を見られる環境があることが大切です。
また、甘えん坊で寂しがり屋なので、家をあまり空けることのない小さなお子さんがいるご家庭はぴったりですね!
他のペットとも仲良くできる能力も優れているので、他のペットと一緒に飼ってあげるのもおすすめです!
長毛のスコティッシュフォールドは、短毛のスコティッシュフォールドも持っている遺伝性骨形成異常症だけでなく、毛球症など注意点が多くあります。
他の猫種と比べても日頃から気をつけなくてはいけないことが多いですが、その分密に過ごすことができ、最高のパートナーになるはずですよ!
ぜひ自分にぴったりのスコティッシュフォールドを見つけてくださいね!