台湾の頼清徳総統は17日、来年度予算で国民1人当たり1万台湾元(約5万円)の現金一律給付を行う方針を示した。台湾メディアが伝えた。

人工知能(AI)需要にけん引されて経済成長の勢いが強くなっているのを受け、AI需要による恩恵を全国民と共有するのが狙いだ。

台湾・中央通信社によると、行政院(内閣)主計総処は台湾の2026年の経済成長率は11.05%になるとの予測を発表。5月末の予測値から1.41ポイント上方修正した。1人当たり国内総生産(GDP)は4万5332米ドル(約720万円)に上るとしている。

27年の経済成長率は6.04%で、1人当たりGDPは4万9874米ドル(約793万円)になるとの予測も示した。

財政当局は「AI需要にけん引されて経済成長の勢いが強くなっており、昨年の高成長を基準とする中でも、今年は高い成長率が見込まれる」と説明。一方で「AIの発展は注視が必要で、関連の投資や電力・水の供給問題などが今後の成長に影響する可能性がある」と言及した。

モノの輸出額は、前年比41.19%増の9036億ドル(約143兆6700億円)と予測。当局者は「1~7月では電子・情報通信製品の輸出が特に好調だったほか、非電子・情報通信製品の輸出も前年比8.6%増で、従来型産業が徐々に回復していることを示している」とした。

頼総統は今年の経済成長率予測が上方修正されるのに伴って、予算案の歳入も3兆9266億元(約19兆6300億円)に引き上げられたとした上で、「歳入と歳出の均衡や実質的な起債ゼロを前提に、歳出を2357億元(約1兆1800億円)増額して現金の一律給付を行う」と述べた。

一方で「政府は国民の目下のニーズに配慮するとともに、将来世代への責任も負う」と強調。経済成長の果実を分かち合う一方で、国家財政の規律も守る、と明言した。

(編集/日向)

編集部おすすめ